痛みにとらわれ過ぎないようにするための考え方を身につける事も立派な治療になります。
下記のような認知のゆがみを変えていくのを認知行動療法といいます。
下記に「認知のゆがみの定義」を引用させていただきましたが、当てはまる項目はありませんか?ギクッとした方も多いのではないでしょうか。
皆さんのお話を聞いていると当てはまる方はたくさんいるんですよね。なかなか治らない方には大体共通する事があるんです。
例えば、「痛みがあるうちはどこにも出かけられない」とか、「この痛みが少しでも残っているうちは治ったと思わない」とか、「この間はたまたま良かったのだけれど、やっぱり痛む」などはよく聞く言葉です。
痛みの捉え方に歪みが生じてしまうのも正確な痛みの情報が伝わっていないが故だとは思います。ですから考え方の矯正をするのも大事とは思いますが、痛みのメカニズムを理解するのが何より大事だと考えています。
- 全か無かの思考:物事を白か黒かと極端に捉える
- 一般化のしすぎ:少数の事実を取り上げて、全てのことが同様の結果になるだろうと結論づける
- 心のフィルター:悪い部分の情報だけ取り入れる
- マイナス化思考:「今日はたまたま良かっただけ」と、良い情報をマイナス化する
- 結論の飛躍
- a:心の読み過ぎ メールをしたのに返信がない。「嫌われてしまったんだ」と、相手が自分のことを悪く考えていると決めつける
b:先読みの誤り 「歩いたら腰が痛くなるかもしれない」と否定的な予測を立てるため、意識が過剰に腰へ集中し、痛みの増悪を招く - 拡大解釈と過小評価:失敗の重要性を大げさに捉えたり、自分の長所や成功の価値については不適切に低く見積もる
- 感情的決めつけ:否定的な感情によって現実を決めてしまう
- すべき思考:「べき」を自分に向けると罪悪感を抱き、他人に向けると怒りを抱く
- レッテル貼り:極端に抽象化して、全否定する
- 個人化と責任のおしつけ:過剰に自己責任を意識したり、他人に責任を押しつける