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なかなか良くならない痛みに悩んでいませんか
「もうこの痛みは治らないのではないか」
そんな不安が頭から離れなくなっている方は少なくありません。
長く続く痛みは、それだけで気持ちを消耗させます。
検査では大きな異常がないのに痛みがあると、なおさら混乱してしまうかもしれません。
そしていつの間にか、
「自分の体は壊れているのではないか」
という認識が強くなっていくこともあります。
実は多くの人が持っている「誤解」
これまでの医療では、
「痛み=損傷している場所」
と考えられてきました。
もちろん必要な考え方ですが、
少し意外かもしれませんが、
骨の変形や神経の圧迫は、痛みのない人にも普通に見つかります。
一方で、慢性的な痛みの多くは
筋肉や筋膜の過緊張による痛み(筋膜性疼痛症候群)
と考えられるケースも少なくありません。
いわゆる「トリガーポイント」と呼ばれるものも、これに含まれます。
つまり、
「画像で見える異常=痛みの原因」とは限らない
ということです。
痛みは「脳と体の相互作用」で変わる
現在は「生物心理社会モデル」という考え方が主流になってきています。
これは、痛みが
・身体(筋膜や筋肉の状態)
・思考や思い込み
・ストレスや環境
といった複数の要因から影響を受けるという視点です。
ここで一度、少し立ち止まってみてください。
痛みは「感じているもの」であり、
その最終的な判断は脳が行っています。
たとえば「ノーシーボ効果」と呼ばれる現象では、
ネガティブな思い込みだけで痛みが強くなることがあります。
研究でも、期待や不安が痛みの感じ方に影響する傾向が示唆されています。
ただし、これはすべての痛みに当てはまるわけではありません。
あくまで「一つの重要な側面」として理解することが大切です。
現場でよくある変化
実際の現場では、
「痛みの意味づけ」が変わることで症状が軽くなることがあります。
たとえば、
「この痛みは危険なものではないかもしれない」
と理解できた瞬間に、体の緊張がふっと緩むことがあります。
逆に、
「悪化しているのでは」
という不安が続くと、筋肉や筋膜の緊張が強まり、痛みが増すこともあります。
筋膜性疼痛症候群も、こうした影響を受けやすい特徴があります。
感情と痛みのつながり
もう一つ大切なのが「感情」です。
怒り、不安、恐怖、悲しみ。
こうした感情を抑え続けていると、
体の緊張として残りやすくなります。
そしてその積み重ねが、
筋肉や筋膜の硬さとなり、痛みとして現れることもあります。
実際にお話を伺っていると、
我慢を重ねてきた方ほど、痛みが長引いている傾向があります。
もちろん単純な因果関係ではありませんが、
「無関係ではない」という視点はとても大切です。
少しずつできることから
では、何をすればいいのでしょうか。
大きなことを変える必要はありません。
小さなことからで十分です。
・カラオケなどで声を出す
・感動する映画で涙を流す
・懐かしい音楽や香りに触れる
・趣味に没頭する時間をつくる
・ネガティブな影響を与える情報や人から距離を取る
こうした行動は、
脳と体に「安全」を感じさせるきっかけになります。
改善の可能性は十分にあります
2015年に放送された
NHKスペシャル 腰痛治療革命 見えてきた痛みのメカニズム
では、痛みの仕組みを理解し、簡単な運動を行うことで
多くの方に改善が見られたと報告されています。
もちろんすべての方に当てはまるわけではありませんが、
ここから見えてくるのは
痛みは「変えられる可能性があるもの」だということです。
痛みを知ることが第一歩
慢性痛は単純ではありません。
だからこそ、
「正しく知ること」がとても大切になります。
そして
「この痛みは変わるかもしれない」
そう思えること自体が、回復のきっかけになることもあります。
焦らなくて大丈夫です。
一つずつ理解を深めていきましょう。
当院でできること
当院では、
単に痛い場所だけを見るのではなく
・筋膜や筋肉の状態
・痛みに対する捉え方
・日常のストレスや習慣
といった多角的な視点から、痛みを整理していきます。
「どこに行っても変わらなかった」
「原因がよくわからない」
そう感じている方ほど、
新しい視点がヒントになることもあります。
無理に何かを変える必要はありません。
まずは一度、ご自身の状態を整理するところから始めてみてもいいかもしれません。





