
膝や腰が痛いとき、
「年だからしょうがないですね」と言われたことはありませんか。
確かに、年齢を重ねれば体は変化します。
皮膚にシワができるように、骨や関節にも変形や摩耗が起こります。
しかし――
年をとった人すべてが痛みを抱えているわけではありません。
もし骨の変形や軟骨の摩耗が痛みの直接原因であるなら、
同じ程度の変形がある人は皆、同じように痛いはずです。
けれど実際には、
痛みのある人とない人を比較すると、
画像上の変化に大きな差がないという研究は数多く報告されています。
つまり、
変形=痛み ではないのです。
「年のせい」にしてしまうリスク
「年齢のせいだから仕方ない」と思ってしまうと、
体を動かす機会が減り、不安が強まり、
かえって痛みが長引くことがあります。
痛みは、単なる構造の問題ではありません。
多くの場合、筋肉や靭帯などに存在する痛みセンサー
(ポリモーダル受容器)の興奮によって生じます。
この興奮をどう鎮めるかが重要なのです。
外側から、内側から
外側からのアプローチとしては、
- 徒手療法
- ストレッチ
- 適度な運動
などが有効です。
実際、それで改善する方は少なくありません。
しかし、痛みが長引いている場合は、
“内側からのアプローチ”も必要になることがあります。
それは、
痛みを正しく知ること。
痛みは「電気現象」
痛みは電気的な信号です。
末梢の痛みセンサーが興奮し、
神経を通じて脳へ伝わり、
脳で解析されて初めて「痛い」と感じます。
つまり、
- 変形があっても痛みのない方が多いこと
- 痛みの多くは筋膜性疼痛症候群であること
- マッサージや徒手療法で楽になる方が多いこと
こうした事実を知るだけでも、
不必要な不安は軽減します。
不安が減ると、痛みは引きやすくなる。
これは臨床でもよく見られる現象です。
これまで変わらなかったなら
今まで同じ考え方、同じ行動で
痛みが変わらなかったのであれば、
少しだけ視点を変えてみることも大切です。
「年だから」と止まるのではなく、
まずはできることから動いてみる。
小さな一歩でも構いません。
体は、思っている以上に変わります。



