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「検査しても原因がはっきりしない…」そんな経験はありませんか
腰が痛くて病院に行き、レントゲンやMRIを撮ったのに「特に問題はありません」と言われた。
あるいは逆に、「骨が変形しています」「ヘルニアがあります」と言われたけれど、どうすればいいのか分からない。
このような経験は、実はとてもよくあることです。
不安になりますよね。でも大丈夫です。そこには少し見落とされやすいポイントがあります。
「画像を撮れば原因が分かる」という一般的な誤解
多くの方は「痛み=体のどこかに異常があるはず」と考えます。
そのため、「画像を撮れば原因がはっきりする」と思うのも自然なことです。
ですが、少し意外かもしれませんが、
腰痛においては画像と痛みが一致しないことが非常に多いとされています。
実際には「画像=痛みの原因」とは限らない
臨床の現場では、
・骨が変形していても痛みのない方
・椎間板ヘルニアがあっても無症状の方
・すべり症があっても日常生活に支障がない方
こういったケースは珍しくありません。
つまり、画像に写る変化がそのまま痛みの原因とは限らないということです。
ここで一度、立ち止まって考えてみてください。
「見えているもの」と「感じているもの」は、必ずしも一致しているでしょうか。
研究から見えていること(臨床+エビデンス)
腰痛患者782名を対象としたランダム化比較試験では、
早期にMRIやCTを行っても臨床的な改善は認められず、費用対効果も低いと示唆されています。[Gilbert, F. J., Grant, A. M., Gillan, M. G. C., et al. (2004).]
また、別の研究でも、
腰痛患者380名を単純X線群と迅速MRI群に割り付けたランダム化比較試験では、活動障害や臨床改善などの主要転帰に有意な改善は認められなかった。一方で、医師・患者ともMRIを好む傾向があったが、MRI導入は医療利用や費用の増加につながり、初期画像としてX線をMRIに置き換える費用対効果は乏しいと結論された。[Jarvik et al., 2003]
という研究があります。
ただし、これらの研究にも限界はあります。
例えば対象者の背景や評価方法は一定ではなく、すべてのケースに当てはまるわけではありません。
それでも臨床的には、
「早期の画像検査が必ずしも回復を早めるわけではない」という傾向は一貫しています。
なぜ画像検査が逆に不安を強めることがあるのか
「骨が変形しています」
「神経が圧迫されています」
こうした説明を受けると、不安や恐怖が強くなることがあります。
その結果、
「動いたら悪化するかもしれない」
「このまま治らないのではないか」
といった思い込みが生まれ、かえって回復を遅らせてしまうこともあります。
痛みは、体の状態だけでなく「脳の予測」や「安心感」にも影響を受けます。
ここはとても大切なポイントです。
安心してください、改善の可能性は十分にあります
危険信号(発熱・強いしびれ・麻痺など)がない腰痛の場合、
多くは時間の経過とともに改善していく可能性があります。
そして、
「どう捉えるか」「どう動くか」が回復に大きく関わってきます。
よくあることですし、大丈夫です。
では、どうすればいいのか(行動提案)
まずは、
・必要以上に「画像=原因」と結びつけすぎないこと
・痛みがあっても少しずつ動ける範囲を保つこと
・安心できる説明を受けること
このあたりから始めてみてもいいかもしれません。
無理に何かを変える必要はありません。
ただ、「見方」を少し変えるだけで体の反応が変わることもあります。
当院では
・痛みで運動や趣味をあきらめてしまった方
・仕事を休めず、早く改善したい方
・日常生活がつらい方
このような方に対して、
「体だけでなく、感じ方や捉え方も含めたサポート」を行っています。
最後に
痛みは火事に例えられることがあります。
大きく燃え広がる前に、落ち着いて対処することが大切です。
焦らなくても大丈夫です。
適切な理解が、回復の一歩になります。
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