痛み医療のパラダイムシフト
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今、日本には大きなパラダイムシフトが訪れています。

パラダイムシフトとは、その時代や分野において当然のことと考えられていた常識として認識されている「思考の枠組み」が劇的に変化することをいいます。

パラダイムが変化する。
つまり、今まで常識とされていたことが大きく移り変わっているのです。

それは、レントゲンやMRIなどの画像検査が痛みの医療にはあまり役に立たなかったということ。

ナゼこのように変化してきているのでしょうか。

一番古くに行われた比較対照試験では、1953年に行われたものですが、
腰に痛みがある方を100名、痛みのない健康な方を100名を集めてレントゲンを撮り比べた結果、どちらのグループにも同程度骨の変形があったり、椎間板が潰れていたという研究がありました。

その他にも、腰や足の痛みがある患者に対する早期画像診断(レントゲン・CT・MRI)の有効性に関するランダム化比較試験を詳細に分析した結果、レッドフラッグ(危険信号)のない患者に画像検査をおこなっても臨床転帰は改善しないことが判明しています。 http://1.usa.gov/rpcVg2

この他数多くの論文が危険信号の無い痛みに画像検査は意味がないと結論しています。

※危険信号とは、腫瘍、感染症、馬尾症候群、強直性脊椎炎など、重大な病気が疑われる症状です。

これらを受け、各国の腰痛診療ガイドラインにも結果が反映されています。

しかしながら、我が国に関しては遅れに遅れているのが現状です。
相も変わらず行けば必ずと言っていいほど画像検査をしますし、痛みと関連が無いにもかかわらず「骨の変形が」「骨盤の歪みが」「老化が」などと盛んに言われています。
言われる方は医療関係者が言うことは間違いないという「前提」がありますので、鵜呑みにして心身に影響をきたします。
この他にも経済的な理由などもあるのでしょうが、画像検査しないと患者側から文句を言われたりなど、いろんな問題を抱えて変化していけないようです。

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