
その特徴と対応について
緊張性頭痛は、日常施術で最も多くみられる頭痛の一つです。
かつては「筋収縮性頭痛」と呼ばれていましたが、筋緊張を伴わない症例も存在することから、現在は「緊張性頭痛」という名称が用いられています。
頭痛全体の約90%を占めるとも言われ、ストレス、不安、精神的緊張などが関与することがあります。ただし、肩こりのみが原因で発症するとは限りません。
緊張性頭痛の臨床的特徴
典型的には以下のような特徴を示します。
- ほぼ毎日持続する頭痛
- 左右差が少なく、頭全体または後頭部優位の痛み
- ジワーっとした鈍痛(非拍動性)
- 痛みの出現・消退の時期が明確でない
- 痛みの強さは大きく変動しない
- 夜間に痛みで目が覚めることは少ない
- 就業は可能な程度の痛み
- 肩や頸部のこりを伴うことが多い
- 軽度の姿勢異常を伴う場合がある
また、頸部回旋時に非回転性のめまい感を訴えることもあります。
重要なのは、これらは「典型像」であり、個々の症例ではばらつきがあるという点です。
痛みはどこから生じているのか
緊張性頭痛の発生には、筋・筋膜や関節周囲の侵害受容器の興奮が関与していると考えられるケースがあります。
侵害受容器が持続的に刺激を受けると、
頭部に鈍く広がる痛みとして知覚されることがあります。
このタイプであれば、適切な施術に対して良好に反応することが少なくありません。
施術の反応が分かれる理由
一方で、ストレスが強い場合や抑うつ傾向がある場合には、痛みの処理過程に中枢神経系が強く関与していることがあります。
その場合、徒手療法のみでは十分な改善が得られないこともあります。
痛みは単なる末梢の問題ではなく、
- 神経系の感受性
- 心理的要因
- 生活環境
など複数の要因が絡み合って形成されます。
早期対応の重要性
他の部位の痛みと同様に、痛みの入力が長期間続くと、
- 慢性痛への移行
- 抑うつ傾向の助長
が起こりやすくなります。
そのため、痛みを我慢し続けるよりも、早期に適切な対応を行うことが重要です。
まとめ
- 緊張性頭痛は最も頻度の高い頭痛
- 筋緊張だけでなく複数因子が関与する
- 侵害受容器由来であれば施術に反応しやすい
- ストレス要因が強い場合は包括的対応が必要
- 長期化させないことが重要
頭痛を「体質だから」と諦めず、
原因を整理し、適切な対応を検討することが大切です。



