変形性手関節症と診断されたのに改善しない→手首の変形以外も確認していますか?
この記事の要点
  • 変形性手関節症では、手をつく、物を握る、手首をひねるといった動作で、痛みや動かしにくさが現れることがあります。
  • レントゲンで変形が確認されても、画像上の変化だけで、現在感じている痛みの強さをすべて説明できるとは限りません。
  • 手首周辺の関節機能障害や、手首を動かす前腕の筋膜性疼痛症候群(MPS)が、痛みに関係している可能性もあります。

手をついたときに手首が痛みませんか?

「立ち上がるときに手をつくと痛い」

「雑巾やタオルを絞る動作がつらい」

「フライパンや鍋を持つと手首が痛む」

「病院では手首が変形していると言われた」

このような症状で悩んでいませんか?

手首は、橈骨や尺骨、複数の手根骨によって構成される複雑な場所です。

一つの関節だけが動くのではなく、いくつもの小さな関節が連動することで、手首を曲げる、反らす、ひねるといった動きが可能になります。

そのため、変形性手関節症といっても、変化が生じる場所や痛み方は一人ひとり異なります。

変形性手関節症とは

変形性手関節症とは、手首を構成する関節の軟骨や骨に変化が生じ、痛み、腫れ、動かしにくさなどが現れると言われている状態です。

手首の変形性関節症は、膝や股関節の変形性関節症と比べると複雑で、過去の骨折、靱帯損傷、舟状骨の偽関節などを背景として生じる場合があると言われています。

変化が現れる場所には、橈骨手根関節、手根中央関節、遠位橈尺関節などがあり、場所によって症状も異なります。

症状としては、次のようなものがあります。

・手首を動かしたときの痛み
・手をついたときの痛み
・握る力の低下
・手首の腫れやこわばり
・手首を曲げたり反らしたりしにくい
・動かしたときに音や引っかかりを感じる

変形があるから、必ず痛むとは限りません

レントゲンを見ながら、

「軟骨がすり減っています」

「骨が変形しています」

と説明されると、もう元には戻らない、これから痛みが強くなる一方ではないかと不安になるかもしれません。

しかし、画像上の変化と、実際に感じている痛みや動作の不自由さが常に一致するわけではありません。

手首の変形性関節症については、画像上の変化と自覚症状との関係を調べた質の高い研究がまだ十分ではありません。
また、手首の関節に変形が確認されても、診察時の圧痛と一致しなかったという報告もあります。

もちろん、強い変形や炎症が痛みに関係していることはありえます。

一方で、画像だけを見て現在の痛みをすべて判断するのではなく、

・どの動作で痛むのか
・手首のどの部分が痛むのか
・どの方向へ動かしにくいのか
・前腕の筋肉に力を入れると痛みが変化するか
・肘や肩の動きが手首に影響していないか

まで確認することが大切です。

前腕の筋肉が手首の痛みに関係することがあります

手首を動かす筋肉の多くは、手首ではなく前腕にあります。

前腕から伸びた腱が手首を通り、手や指の骨につながることで、手首を曲げる、反らす、傾ける、物を握るといった動作が行われます。

そのため、

・パソコンやマウスを長時間使う
・包丁やハサミを繰り返し使う
・重い荷物を持つ
・工具を握って作業する
・手首を反らした状態で身体を支える

といった動作が続くと、前腕の筋肉へ負担が集中します。

前腕の筋肉に筋膜性疼痛症候群(MPS)が生じると、筋肉そのものだけでなく、手首や手の甲などに関連痛を感じる場合があります。

変形性手関節症と説明された方でも、筋肉を押したときに普段感じている手首の痛みが再現される場合には、前腕の筋肉も確認する必要があります。

手首の小さな関節が連動できているか

手首は、一つの大きな関節が単独で動いているわけではありません。

複数の手根骨がわずかに動き、それぞれが連動することで、滑らかな手首の動きがつくられています。

一部の関節に動きにくさや偏りが生じると、別の場所が必要以上に動き、負担が集中することがあります。

当院では、このような状態を関節機能障害の観点から確認します。

変形した骨を元に戻すという意味ではありません。

現在残されている関節の動きを確認し、手首、前腕、肘ができるだけ無理なく連動できる状態を目指します。

手首を動かさない方がよいのでしょうか?

痛みが強い時期に、無理に手首を反らしたり、何度も痛みを確認したりすることはおすすめできません。

一方で、必要以上に手首を動かさない状態が長く続くと、関節や筋肉がさらに硬くなり、日常動作がしにくくなることもあります。

手首の変形性関節症に対しては、活動量の調整、装具、運動療法、薬物療法、注射などが行われ、状態によっては手術が検討されます。

ただし、手首の変形性関節症に対する治療研究は限られており、個々の状態に合わせた判断が必要です。

サポーターを使用している方は、病院での指示を確認しながら、

・痛みが出やすい作業のときに使用する
・締めつけすぎない
・長時間固定したままにしない
・痛みのない範囲では指や肘も動かす

といった点を意識しましょう。

先に病院で確認した方がよい症状

次のような場合は、接骨院で状態を確認する前に、整形外科などの病院を受診してください。

・転倒や衝突の直後から強く痛む
・手首が大きく腫れている
・赤く腫れて熱を持っている
・手や指のしびれが強くなっている
・握力が急に低下した
・手首や指をほとんど動かせない
・安静にしていても激しく痛む

骨折、感染症、炎症性疾患、神経障害などを除外する必要があります。

「変形しているから仕方がない」と諦める必要はありません

変形性手関節症では、関節そのものの変化が痛みに関係していることがあります。

しかし、手首の痛みには、前腕の筋膜性疼痛症候群、手首周辺の関節機能障害、手の使い方、過去の外傷など、複数の要因が重なっている場合があります。

「変形しているから痛い」

という説明だけで終わらせず、現在の痛みがどの動作で生じ、どの組織や関節の動きが関係しているのかを確認することが大切です。

おおしま接骨院では、病院での診断や検査結果を尊重したうえで、手首だけでなく、前腕、肘、肩まで含めて動きや筋肉の状態を確認します。

湿布やサポーターを使っても痛みが続いている方は、手首の変形以外の要因にも目を向けてみてください。

お困りの方はいつでもご相談ください。

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