ヒプノセラピー(催眠療法)に使う方法

メンタルリハーサル 系統的脱感作法

催眠には臨場感が伴います。
りんごを持っていると暗示されれば暗示された方は本当にりんごを持っている感触がしますし、匂いもします。
この催眠特有の現象を利用して行うのがメンタルリハーサルです。
電車に乗るのが怖くて改札に近づくだけでも足がすくんで気持ちが悪くなる様な場合、メンタルリハーサルを利用してイメージの中で恐怖突入し、恐怖が無くなるまで徐々に慣らしていくのです。
そしてできなかった現実での恐怖突入ができるようになる。
現実での恐怖突入をして無事に恐怖の対象が解消されれば成功です。

「〇〇が怖くなくなる」などと暗示されてもその時はその気になりますが、暗示で改善したものは暗示で再発しますし、人間にはホメオスタシスといって、元の自分に戻ろうとする力があります。
このホメオスタシスの力は強力で、暗示なんかではびくともしません。
これではなんの解決にもならないので恐怖症の治療に暗示は使えません。

退行催眠

過去の出来事がきっかけになって心や体に支障をきたすことがあります。
わけもなく水に近寄ると胸が苦しくなったり、足がすくむなど、本人にもなぜそうなるのか分からない時に催眠を用いた精神分析が力を発揮します。

その代表的なものに年齢退行というものがあり、催眠状態に導入したあと「あなたの年齢が逆に戻ります」と暗示して患者さんの年齢を逆に数えていくと、本人も忘れていた過去の辛い記憶が浮かび上がってくるのです。

動悸や足がすくむなど、検査しても何も異常が無い、原因が分からないといった場合でも原因であったことが意識にあがってくることで、克服するべき点がはっきりするといった利点があります。
しかし、年齢退行が成立した場合、除反応というものがでることがあります。

これは催眠には臨場感が伴うために起こる現象ですが、さじ加減を間違えると患者さんの心にダメージを与える危険性があり、心してかからないといけません。

退行催眠のように臨場感を強く受ける年齢退行をアソシエイトワークといいますが、より臨場感を少なく抑える方法がいくつかあります。
その一つが自分との対話法といいますが、これはディソシエイトワークといいます。
自分自身の目で見て、聞いて、感じるのがアソシエイトワークですが、ディソシエイトワークは自分自身の姿を第三者的な立場から見ている状態です。 

 ※当院は未来進行催眠、前世療法に否定的であり、施術していません。 

自分との対話法

催眠は臨場感が伴いますが、イメージの中で自分と対話することができます。
自分が過去のつらい状況におかれているところを第三者の立場から見ている状態です。
例えば催眠中、イメージの中で扉の向こうや壁の向こうにはもう一人のあなたがいますと言うと、患者さんの深層心理が映し出されます。
そこで見えてくるもう一人の自分は、小さい頃だったり、現在の年齢だったりと様々。
泣いていたり、苦しんでいたりと色々な状態で映し出されます。

もう一人の自分が現れたら、そこでもう一人の自分に話しかけると色々な答えを返してくれるのです。
結果的に深層心理の状態を知ることができますが、これを催眠分析といいます。

自己催眠

他人からかけてもらう催眠を他者催眠といいますが、自分自身で催眠状態になることを自己催眠といいます。
自己催眠法というとシュルツ博士が開発した自律訓練法が有名ですが、普通の人で習得するのに半年から一年かかると言われています。
自己催眠を習得するのに最も早い方法は、一度他者にできるだけ深い催眠にかけてもらい、覚醒後に自分自身で催眠状態に入れるようにしてもらうことです。

自己催眠は習得できれば潜在している能力を引き出すことができるようになり、

  1. 自然治癒力の活性化
  2. 心の安定
  3. 集中力アップ(学習能力)
  4. 運動選手の集中力アップ(ゾーンに入りやすくなる)
  5. ストレスの消化
  6. 願望達成の為のモチベーションアップ
  7. 気付き
  8. 潜在意識にしまわれているアイデアや閃き

など、様々な使い方ができ、生活していくうえでとても強力なツールになるでしょう。

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