フォーカスリラクゼーションとはリラクゼーション法であり、自己催眠法です。
自己催眠法というと自律訓練法が有名ですが、自律訓練法は一人での習得が困難です。
フォーカスリラクゼーションはその点習得への困難さはありません。
「寝よう」とする気持ちが強すぎて不眠症になっている方、体の痛みやしびれの改善、集中力の向上などに役立ててください。
フォーカスリラクゼーションを習得しよう
フォーカスリラクゼーションとは、私の催眠の師、林貞年先生が考案した方法です。
先日発売された雑誌PRESIDENTにも「試験対策・勉強に効く集中力・記憶力を高める方法」というテーマで掲載されていました。
フォーカスリラクゼーションをやってみよう
準備
- 椅子に座ったまま楽な姿勢を探す
- 楽な姿勢が見つかったら深呼吸を開始
- 鼻から大きく息を吸い、吸ったらしばらく止めてできるだけ細く長く口から吐き出す。(少し苦しくなるくらいまで続ける)
- 少し苦しくなるくらいまで深呼吸をしたら普段の呼吸に戻す
実行
- 普段の呼吸をしつつ、自分の体の中で一番力が入っている場所を探す
- もし首が一番緊張しているなら、首の力を意識的に抜いていく
- 力が抜けきるところまで抜く
- 抜けたら頭の中で「首の筋肉が柔らかくなっている」や「首の筋肉がくつろいでいる」など柔らかくなっていることを唱える
- 次は首の次に力が入っている場所を探し、同じ様に抜いていく
- そして抜けたら「〇〇の力が抜けてほぐれてる」などと柔らかくなっていることを頭の中で唱える
- これを繰り返す
これら一連の作業を続けることによって催眠状態に入っていきます。
体の力を抜き、催眠状態になることで脳がリラックスしてパフォーマンスが上がります。
仕事や勉強に使うのなら作業の前に椅子でフォーカスリラクゼーションを実行する。
不眠症の方は寝る前、布団に横になって行ってください。
リラックスしたい方は座ってするか、横になってするか、自分が楽だと思える姿勢で行ってください。
フォーカスリラクゼーションをしたあとについて
催眠は意識が一点に集中した状態で、寝ているわけではありませんから覚めないという心配はいりません。
フォーカスリラクゼーションをしたあとに寝る場合はそのまま寝てください。
フォーカスリラクゼーションをしたあとに活動を開始する方は突然動くと力が抜けてよろけたりする場合がありますから、活動を開始する前に伸びや屈伸をしっかりとして、力を戻してから活動をしてください。
ストレス社会を生き抜くには力を抜く技術が必須になってきていると思います。
自分に合った方法で良いですから、力を抜く技術を身に着けて楽に生活していきましょう。
・不安神経症など心の病気から不眠症になっている場合は控えてください。
・大きなストレスを抱えている場合も控えたほうがいいでしょう。
・一度誰かに催眠をかけてもらって、催眠状態を学習してからの方がフォーカスリラクゼーションの効果を実感しやすいと思います。