危険信号の無い腰痛に画像検査は不要

危険信号(レッドフラッグ)の無い腰痛に画像検査は不要であることが近年の研究で分かってきました。

2009年に医学誌Lancetに掲載された報告によると、腰痛を抱えた患者さんに画像検査(レントゲン・CT・MRI)を行っても、改善に影響しないことがアメリカのオレゴン健康科学大学のRoger Chou氏らの実施したメタアナリシスで明らかになりました。
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/19200918?ordinalpos=1&itool=EntrezSystem2.PEntrez.Pubmed.Pubmed_ResultsPanel.Pubmed_DefaultReportPanel.Pubmed_RVDocSum

また、1996年に報告された研究によると、腰痛の画像診断に関する672件の研究をレビューした結果、画像上の変化と腰痛との間に関連性は見られなかったと報告されています。
https://link.springer.com/article/10.1007/BF00307823

危険信号(レッドフラッグ)の無い腰痛に画像検査は不要ということですね。
被爆のリスクを考えると安易に腰のレントゲン撮影するのは控えたほうが良さそうです。

ポイント

危険信号(レッドフラッグ)の無い腰痛に画像検査は不要

ぎっくり腰に安静は回復を遅らせる

ぎっくり腰に安静は回復を遅らせることが分かっています。

日本人労働者のぎっくり腰(急性腰痛)に対する研究ですが、治療をし、安静を指導されたグループ、活動的な生活を続けるように指導されたグループに分けて1年間調査をした結果、安静を指導されたグループでは腰痛の慢性化率、再発率が高くなることがわかりました。
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/21173530

また、1995年に報告された研究によると、急性腰痛の患者さんを安静にするグループ、ストレッチするグループ、可能な限り日常生活動作を続けるグループの3グループに分けて経過を見たところ、可能な限り日常生活動作を続けたグループの回復が最も良好で、安静を続けたグループが最も回復が遅かったと報告されています。
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/7823996

ポイント

腰痛に安静は回復を遅らせ、慢性化率、再発率が高くなる。

ポイント

可能な限り日常生活動作を続けると改善しやすい

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