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脊柱管狭窄症と診断された70代男性の症例
70代の男性Aさんは、2年前の9月に中腰で作業をしてから、腰から両足にかけての痛みに悩まされていました。
整形外科でレントゲン撮影を受けたところ、脊柱管狭窄症と診断され、服薬で治療を続けていたそうです。
歩くと足が痛む一方で、自転車をこぐのは平気とのことでした。
当院にいらっしゃった時は、痛みのために体が傾いていました。
疼痛性側湾がみられました
これは疼痛性側湾と呼ばれる状態です。
痛みによって筋肉が緊張し、体が傾いてしまっている状態ですね。
この場合、痛みが改善して体のバランスがとれてくると、傾きも改善していきます。
その他には、腰を伸ばす動きがつらいこと、骨盤の仙腸関節周囲にブヨブヨした腫れがみられました。
ただ、神経脱落症状はありませんでした。
また、体のあちこちに押すと痛む場所もありました。
筋膜性疼痛症候群の可能性を考えて施術を開始
こうした所見から、筋膜性疼痛症候群(MPS)かもしれないと判断し、施術を開始しました。
2回目の施術までは、施術後はいったん改善するものの、時間が経つと痛みが戻ってくる状態でした。
ですが、3回目の施術後から徐々に回復し始め、4回目の施術後にはかなり改善したようでした。
Aさんはお忙しい方なので、疲れがたまると痛みが出てきやすく、現在は定期的に施術を続けています。
痛みに対する見方は少しずつ変わってきています
最近は、筋膜性疼痛症候群についてテレビや雑誌でも特集されるようになりました。
少し意外かもしれませんが、痛みの背景には骨や神経だけでなく、筋肉や筋膜の状態が深く関わっていることもあります。
痛みの特効薬は「情報」だと言われることがあります。
これは少し立ち止まって考えたい一文です。
痛みに対する古い知識や考え方をアンインストールして、新しい知識や考え方をインストールする。
そうしたことが、痛みとの向き合い方を変えるきっかけになるかもしれません。
脊柱管狭窄症の治療は手術だけとは限りません
症候性の腰部脊柱管狭窄症の患者さんを、外科的減圧術群と6週間の理学療法群にランダムに割り付け、2年後の身体機能を比較した臨床試験では、両群のあいだに有意差がなかったことが報告されています。
両群ともに、2年後には身体機能が同程度に回復しており、効果に男女差もみられなかったとのことです。
この研究は、米Pittsburgh大学のAnthony Delitto氏らによって、Annals of Internal Medicine誌 2015年4月7日号に報告されました。
もちろん、この研究だけで「手術が不要」と言い切れるわけではありません。
研究には対象条件や経過観察の枠組みがあり、すべての方にそのまま当てはまるわけではないからです。
ただ、少なくとも脊柱管狭窄症=すぐ手術と短絡的に考えなくてもよいことを示す、ひとつの参考にはなるかもしれません。
まずは情報を集めて、落ち着いて考えてみてください
脊柱管狭窄症で苦しんでいる方は本当に多いですよね。
手術をするのか、保存的に治療するのか。
その選択に迷う方も少なくありません。
だからこそ、さまざまなデータや考え方を知ったうえで、落ち着いて判断していくことが大切です。
診断名は同じでも、痛みの背景はひとそれぞれです。
実は症状の本体が筋肉にある、ということもあります。
大丈夫です。
見方が変わることで、身体の反応が変わってくることはあります。
当院へのご相談について
もし、脊柱管狭窄症と診断されているものの、なかなか改善しない痛みでお困りでしたら、
筋肉や筋膜を含めた別の視点から状態を見直してみるのも一つの方法かもしれません。
当院では、画像所見や診断名だけで判断せず、体の反応や痛みの出方を丁寧にみながら施術を行っています。
「自分の痛みはどう考えればいいのだろう」と迷っている方も、まずはお気軽にご相談ください。






