損傷モデルから生物心理社会モデルへ|なぜ“画像だけでは痛みは説明できない”のか

「レントゲンやMRIで原因が分かるはず」
そう思われている方は多いと思います。

確かに、画像検査はとても大切な情報です。
しかし近年、痛みに対する考え方は大きく変わってきています。


痛みに対する考え方は変わってきている

かつては

👉 「体が壊れているから痛い」

という“損傷モデル”が主流でした。

つまり、

  • ヘルニアがあるから痛い
  • 軟骨がすり減っているから痛い
  • 神経に当たっているから痛い

という考え方です。

しかし研究が進むにつれて、
この説明だけでは不十分であることが分かってきました。


損傷モデルから生物心理社会モデルへ

現在、世界的には

👉 生物心理社会モデル(BPSモデル)

という考え方が主流になりつつあります。

これは

  • 生物的要因(筋肉・関節・神経など)
  • 心理的要因(不安・恐怖・思い込みなど)
  • 社会的要因(仕事・人間関係・環境など)

これらが複雑に関係して痛みが生じる、という考え方です。


画像では説明できない痛みがたくさんある

この変化のきっかけの一つが、

👉 「画像と痛みが一致しない」

という事実です。


古くから知られている“ズレ”

1953年、腰痛のある人100名と、ない人100名を比較しレントゲン撮影した研究があります。

その結果、

👉 骨の変形などの所見は、両者で大きな差がなかった

という結果が報告されています。

つまり

  • 異常があっても痛くない人がいる
  • 痛いのに異常が目立たない人もいる

ということです。

このような研究が積み重なったことで、

👉 「画像=痛みの原因」とは言えない

という認識が広がっていきました。


生物心理社会モデルとは

では、BPSモデルとは何か。

簡単に言うと

👉 「体だけでなく、脳や環境も含めて痛みを捉える」考え方

です。

例えば

  • 不安が強いと痛みは強く感じやすくなる
  • ストレスで体が緊張し、痛みが出やすくなる
  • 「悪い状態だ」と思い込むと回復しにくくなる

こうしたことも、痛みに影響します。


ここが重要です

画像に変化があること自体は事実です。

しかし

👉 それが“そのまま痛みの原因”とは限りません

むしろ、

  • 体の使い方
  • 緊張状態
  • 無意識の反応

といった要素の影響の方が大きいケースも多く見られます。


まとめ

  • かつては「壊れている=痛い」という考え方が主流だった
  • しかし現在は、BPSモデルへと変化している
  • 画像だけでは説明できない痛みが多く存在する

👉 痛みは“構造だけの問題ではない”


当院の考え方

当院では、単に体をほぐすだけではなく、
「なぜ痛みが出ているのか」を分かりやすく整理し、

  • 今の状態
  • どこまで動いて大丈夫か
  • どうすれば改善していくのか

を一緒に確認していきます。

「何をされるか分からない不安」が減り、
安心して体を動かせるようになることを大切にしています。


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