
心が痛むとからだが痛む
「胸が痛い」
「心が締めつけられる」
こうした表現は比喩ではなく、
脳の反応としても実際に近いことがわかってきました。
近年の研究では、
社会的な拒絶や強い不安を感じたとき、
身体的な痛みを処理する脳の部位
(前帯状皮質や島皮質など)が同時に活動することが報告されています。
つまり、
心の痛みと身体の痛みは、脳内で重なり合っている
のです。
不安が続くと、痛みは強くなる
人は強い恐怖や不安を感じ続けると、
脳の扁桃体が過敏になります。
扁桃体は「危険センサー」のような役割を担っており、
過剰に反応すると、
- 痛みのブレーキ機能が弱まる
- 身体感覚が過敏になる
- 小さな刺激も大きく感じる
といった変化が起こることがあります。
慢性痛が長引く背景には、
こうした神経系の変化が関与している場合もあります。
情報との付き合い方もセルフケアの一部
不安をあおる情報に長時間さらされ続けると、
脳は常に「警戒モード」になります。
警戒モードが続くと、
- 睡眠の質が下がる
- 自律神経が乱れる
- 痛みの感受性が高まる
といった影響が出ることもあります。
大切なのは、
「何を信じるか」よりも
「どれだけ触れるか」を意識することです。
信頼できる公的機関や専門家の情報に絞り、
必要以上に刺激の強い情報に触れ続けない。
それも立派なメンタルヘルスケアです。
心を整えることは、痛みを整えること
慢性痛の治療では、
身体だけでなく、
不安やストレスの調整も重要になります。
心の負荷が下がると、
脳の過敏さが落ち着き、
痛みの感じ方が変わることもあります。
痛みは「気のせい」ではありません。
しかし、
脳の状態によって変化するものでもある
ということです。
まとめ
心が痛むとき、
脳は身体の痛みと同じ回路を使っています。
だからこそ、
情報の取り方
不安との付き合い方
休息の取り方
は、痛みのケアにも直結します。
身体だけでなく、
こころの安全も守ること。
それが、回復への土台になります。



