
― 痛みと季節の関係を考える ―
梅雨のはずなのに、まるで真夏のような日が続いています。
ここ数年、日本の気候は確実に変化していますね。
実は、季節の変化は「痛み」にも影響します。
痛みはどこで生まれているのか
当院の施術は、筋肉や皮膚などに存在するセンサーに軽い触刺激を与え、軟部組織(筋肉・皮膚など)を柔らかくしていく方法です。
不思議に思われるかもしれません。
なぜ、強く押すわけでもなく、軽い刺激で痛みが和らぐのでしょうか。
痛みは電気現象です。
触覚・温冷覚・痛覚などの感覚はすべて電気信号のやりとりによって成立しています。
痛みがあるということは、どこかのセンサーが興奮しているということです。
骨の変形や神経への圧迫そのものが“電気エネルギー”を生み出しているわけではありません。
理論的に考えると、痛みの多くは筋肉や皮膚、靭帯といった軟部組織由来であることが理解できます。
変形があっても痛くない人がいる理由
変形性膝関節症でも、
- 変形があっても痛みがない人
- 変形が軽度でも強い痛みがある人
が存在します。
椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症も同様です。
もし単純に「圧迫=痛み」なら、
座っているだけで坐骨神経は常に圧迫されていますし、
足の裏の神経は体重で押しつぶされているはずです。
しかし、それで常に激痛が起こるわけではありません。
圧迫で起こりやすいのは「麻痺」。
痛みは、主に受容器の興奮によって生じます。
この視点を持つだけで、身体の見え方が変わります。
夏に増える痛みの理由
暑くなると、痛みを訴える方が増えます。
その背景のひとつが「脱水」です。
大量に汗をかくことで水分とミネラルが失われると、筋肉は興奮しやすくなります。
足がつる経験をされた方は多いでしょう。
現代は糖質過多で、ミネラル不足の方が少なくありません。
暑い日は、水分補給とともに適度なミネラル補給を心がけることが大切です。
食事からの摂取を基本としつつ、必要に応じて補う意識を持ちましょう。
神経を刺激するもの
もうひとつ、夏に増えるものといえば殺虫剤です。
蚊取り線香や防虫剤には、神経系に作用する成分が含まれています。
製品は適切に使用すれば安全性は考慮されていますが、過度な使用や密閉空間での長時間曝露は避けたいところです。
神経はとても繊細なシステムです。
外部刺激、脱水、疲労、睡眠不足――
こうした要因が重なることで、痛みのセンサーは敏感になります。
まとめ
✔ 痛みは電気信号のやりとりで生じる
✔ 多くは軟部組織の興奮が関与する
✔ 変形や圧迫だけでは説明できない
✔ 夏は脱水・ミネラル不足に注意
✔ 神経を過度に刺激する環境を避ける
情報を鵜呑みにするのではなく、
自分で考え、身体を観察すること。
それが、痛みと上手に付き合う第一歩です。



