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backache - isolated on white digital composition

椎間板ヘルニアは今まで腰痛やしびれの主な原因として扱われてきました。

およそ100年前の1911年、Goldthwaitが最初に「椎間板の突出が坐骨神経痛を引き起こし得る。」と考え、1934年MixterとBarrの発表から腰椎椎間板ヘルニアの手術が世の中に広まり、それが現在も定説とされてるのはご存知の通りです。

しかし、今だに100年も前の古い仮説を医療関係者や腰痛やしびれで悩んでいる方も信じている方が多いようです。

確かに、レントゲンやMRIの画像を見せられ、「神経を圧迫しているから痛みが起こっている。」と説明されれば納得してしまいますよね。

しかし、「神経を圧迫して痛みが発生する」

この説明には無理があるのです。生理学者はそのようには言っていません。

例えば熊澤孝朗先生(名古屋大学名誉教授)は著書「痛みを知る」にて次のように述べています。

「神経線維は通常、その末端にある受容器からの信号を伝えるものであって、その途中が興奮を起こしたりするようなことはありません。」

また、横田敏勝先生(滋賀医科大名誉教授)は著書「臨床医のための痛みのメカニズム」にて次のように述べています。

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いかがでしょうか。

また、1995年に発表された論文では、健常人の8割近くに椎間板ヘルニアが確認されています。(参考:健常人の76%に腰椎椎間板ヘルニアが確認されたhttp://1.usa.gov/iN3oKG)

健常人の8割近くに椎間板ヘルニアが確認された。驚くべき数字ですね。

この他にも多数矛盾がみられます。

例えば

・圧迫を放置すると不可逆性の変化を生じるとされているが、ナゼすぐに手術で除圧せずに保存療法をすることが多いのか。

・生理学上圧迫して発生するのは麻痺であり、痛みではない。

・保存的治療で改善することが多い。またその場合、MRIを撮影しても椎間板ヘルニアはそのままであることが多い。

・椎間板ヘルニアが圧迫している神経の支配領域と痛みの場所が違うことが多い。右を圧迫しているのに左側に症状がでている。

・手術をしても治らないことがある。

・神経根ブロックや硬膜外ブロックが効かないことがある。

・麻痺と言われた下肢の筋力低下も筋肉を柔らかくすることで回復することがある。場合によってはその場で回復する。

・トリガーポイントや関節を圧迫すると症状再現できることが多々ある。

・マッサージやストレッチ、運動や徒手療法などで回復する方が多数いる。

・感覚には痛覚以外にも触覚や温冷覚などがあるが、訴えられるのは痛みばかりで「触られている感じがする」などの話は聞かない。

などなど。

この他にも下記のような情報があります。

・2年間にわたる追跡調査によると、坐骨神経痛を有する椎間板ヘルニアの手術は保存療法より有益とはいえない。職場復帰率や長期活動障害率においても手術の優位性は認められなかった。坐骨神経痛は手術を受けるか否かに関わらず時間が経てば改善する。http://1.usa.gov/igqtA0

TMSJAPAN

・坐骨神経痛に対する椎間板手術は、保存療法よりある程度の優位性を示すものの一過性でしかない。ノルウェーのRCTでは1~4年間優位性が持続したが http://1.usa.gov/lflO3P、オランダのRCTでは1年未満だった http://1.usa.gov/l8WVTV

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・21~80歳までの腰痛未経験者52名を対象にCATスキャンで腰部椎間板を分析した結果、年齢に関わらず35.4%に何らかの異常が検出され、40歳未満の19.5%に、40歳以上の26.9%に無症候性椎間板ヘルニアが確認。http://1.usa.gov/mBTclS

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・20~80歳までの腰痛未経験者67名を対象にMRIで腰部椎間板を分析した結果、21~36%に椎間板ヘルニアが、50~79%に椎間板膨隆が、34~93%に椎間板変性が確認されたことから、手術の選択は慎重にすべきと結論。http://1.usa.gov/knGWuH

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・腰下肢痛患者246名を対象にMRI所見と保存療法の治療成績について2年間追跡した結果、椎間板ヘルニアは腰痛患者の57%、下肢痛患者の65%に検出されたものの、治療成績とヘルニアのタイプ、大きさ、活動障害は無関係だった。http://1.usa.gov/tZmk9p

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・20~80歳までの腰痛未経験者98名を対象にMRIで腰部椎間板を分析した結果、少なくとも1ヵ所以上の椎間板膨隆が52%、椎間板突出が27%、椎間板脱出が1%確認されたことから、腰痛下肢痛患者の異常所見は偶然の可能性。http://1.usa.gov/l2kc0U

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・坐骨神経痛を訴える椎間板ヘルニア患者126名を対象に、保存療法群とラブ法群の治療成績を10年間追跡したRCTによると、1年目まではラブ法群が優れていたが4年目以降は両群間に差はなくなっていた。長期成績は両群とも同じ。http://1.usa.gov/pbjVPJ

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・メーン州内の3つの地域で椎間板ヘルニアか脊柱管狭窄症によって手術を受けた患者665名を2~4年間追跡した前向き研究によると、手術実施率の高い地域の治療成績は手術実施率の低い地域よりも劣ることが明らかとなった。http://t.co/BHCnCvu06i

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・腰痛も下肢痛も経験したことのない健常者67名を対象にMRIで腰部を調べた結果、椎間板変性・変形性脊椎症・椎間板ヘルニア・脊柱管狭窄症のような構造上の変化はごく一般的な所見であることが判明したことから、手術の選択は慎重であるべき。
http://1.usa.gov/10SgXcQ

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これらの情報を目にして皆さんは何を感じたでしょうか。こういった情報があるから外科的に治療しないで保存的治療を選択するのも結構ですが、大事なのはこれらの情報を目にして、どうして現在この様な状況なのか、どうして痛みが発生しているのか考えて、自分で判断して行動することだと思います。

他人の発信する情報を鵜呑みにしてあちらこちらへと動くようでは、それこそ思う壺です。

続く

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