レントゲン撮影すると治りが悪くなる

腰や足が痛くて医療機関(整形外科)行くとかなりの確率でレントゲンを撮ると思いますが、レントゲン(X線検査)やMRIの画像検査機器で痛みの原因が分かるのではないかと多くの方は考えていると思います。
ところが、実際には画像上起こっている変形や神経に対する圧迫は痛みのない健常者にも普通に映し出されるため、画像上の変化が痛みに必ずしも結びつかないのです。

2001年に掲載された論文によると、腰痛患者へのレントゲン写真は臨床結果の改善やケアへの満足度とは関係がないことを検証する研究が行われています。

調査の結果、3ヶ月が経過した時点でレントゲン撮影をしたグループの腰痛改善率が低いことがわかりました。
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed?term=Kendrick%20D%202001%20400-5

レントゲンやMRIなどの画像検査は自分の腰痛の原因を突き止めてくれるのではないかという思いから期待してしまいますが、撮ると治りが悪くなりますし、骨の変形や椎間板の変性、ヘルニアは健常者にも普通に見られることから、危険信号(レッドフラッグ)の無い腰痛には画像検査は勧めれられないという流れになっているのですが、遅れている日本の痛み医療では必ずといっていいほど画像検査がされます。

MRIは別として、レントゲンやCTには放射線被曝の問題もありますし、意味が無いことが分かっているのですから、よく考えたほうがいいのかもしれませんね。

ポイント

危険信号の無い腰痛に画像検査すると治りが悪くなる

神経管は電気コードのようなもの

痛みというのは末端にある痛みセンサーが興奮して電気信号を生成、それが神経管を通って脳に向かいます。脳で認知されることにより初めて痛いと感じることができます。
これは痛みのセンサーを「スイッチ」に、そのON/OFFを伝える神経を「電気コード」に、脳が痛みを感じることを「電球の点灯」に例えると分かりやすいかと思います。

この場合、スイッチをONにすると、その電気信号はコードを通って電球を点灯させますが、コードそのものを圧迫しても電球は点灯しません。

神経の管についてもこれと同じことで、圧迫によって痛みを起こす(電気信号を起こす)ことは生理学的に考えにくいことなのです。

ポイント

神経管は電気コードのようなもの、圧迫して痛みが出る説明はおかしい

医療者の言葉が呪いとなって病人を作っている

ここではプラシーボ効果の真逆と言えるノーシーボ効果について説明しましょう。
ノーシーボ効果というのは、「これは体に悪そうだ」と思うことで実際に何らかの症状を起こす現象を指すもので、ある種の「呪い」と考えてもいいでしょう。

ほんまかいな?と思うかもしれませんが、ドイツでこんな実験が行われました。
ドイツのマインツ大学の研究によると、147人の被験者に「電磁波の健康被害」に関するテレビ番組を見せたあと、無線インターネットの装置(Wi-Fi)を作動させたところ、54%の人が番組で紹介されたような電磁波の健康被害の症状を示しました。
ところがどっこい、この装置は偽の装置、つまりダミーであり、実際には電磁波は出していなかったのです。
つまり、被験者の54%は「電磁波は悪そうだ」という思い込みによって自ら症状を作り出したのです。
また、アメリカのコロンビア大学での実験では、催眠状態にした被験者に「これから額にアイロンで触れる」と宣言してから鉛筆の先で額に触れると、被験者が熱いという叫び声とともに、額に水ぶくれができるという現象が確認されました。
この実験はその後4回繰り返されましたが、いずれも同じ結果になっています。

これらは人の思い込みがいかに体に影響するかを表したもので、一種の「呪い」と表現することもできますが、これを日常にしてしまいっている場面があるのです。

そう、今日の医療現場です。

ポイント

人の体は思い込みによって症状を作り出すことがある

人は不安な状態にあるとき言われたことは強く影響する

痛みなど、体に異常がある時は誰でも不安になりますよね。
そんな時に権威ある人から言われた言葉は心の奥まで届いてしまい、なかなか頭から離れなくなってしまうのです。

ですから、
・椎間板ヘルニアが神経を圧迫して痛みが出る
・腰の骨が変形しているから痛む
これらは否定されているわけですから厳に慎むべきなのですが、残念ながら多くの医療機関でこれらの説明が行われています。
ですが、最近医療関係者がする説明も新しい考え方に変わってきています。

ポイント

不安や恐怖が強い時に権威者から言われた言葉は強く影響してしまう

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