
目次
手技療法の種類と特徴
日本や世界には、さまざまな手技療法があります。
名称は違っても、多くは「身体に触れることで回復を促す」という共通点を持っています。
まず大切なのは、
どれが正しいかではなく、何を目的にしているのかを理解することです。
手技療法とは
手技療法とは、手や指を用いて身体に触れ、
筋肉・関節・神経系などに働きかける方法の総称です。
その目的は大きく分けて、
- 筋緊張の調整
- 関節可動域の改善
- 神経系の再調整
- リラクゼーション
- 身体感覚の再教育
に分類できます。
以下、代表的なものを整理していきます。
指圧
指圧は、指や手のひらで圧を加える方法です。
東洋医学の経絡理論を背景とするものもありますが、
現代的に捉えると、
- 圧刺激による筋緊張の調整
- 自律神経への影響
- 鎮痛抑制系の賦活
が主な作用と考えられます。
リラクゼーション効果が高い点が特徴です。
カイロプラクティック
主に関節、特に脊椎の可動性に着目した療法です。
「歪みを治す」というより、
関節運動の制限を改善し、神経系の反応を整える
という理解の方が適切でしょう。
ただし、技術や理論体系は多様で、
科学的裏付けの程度にも幅があります。
マッサージ
筋肉や皮膚への機械的刺激によって、
- 血流促進
- 筋緊張緩和
- リラクゼーション
を目的とします。
慢性痛においては、
安心感や身体感覚の再獲得という側面も重要です。
リフレクソロジー
足部刺激を通して全身へ影響を与えるという理論に基づきます。
科学的エビデンスには議論がありますが、
リラクゼーションやストレス軽減効果は一定数報告されています。
オステオパシー
身体を一つの統合体として捉える思想を持つ療法です。
筋骨格系だけでなく内臓・神経系との関連も重視します。
思想的には、生物心理社会モデルに近い部分もあります。
PNF
神経筋促通法。
リハビリ領域で用いられ、神経系の働きを利用して運動機能を改善します。
スポーツ・機能回復分野で広く活用されています。
AKA-博田法
関節包内運動(滑り・回旋など)の異常に着目し、
微細な調整を行う日本発祥の方法です。
関節由来の疼痛へのアプローチとして知られています。
関節モビライゼーション
関節の可動域を改善するための軽い反復運動です。
リハビリテーション領域で広く用いられます。
気功
呼吸と意識を用いた心身調整法です。
科学的説明は難しい部分もありますが、
呼吸法・自律神経調整という観点で再解釈できます。
柔道整復術
日本独自の手技療法で、
運動器の損傷に対する整復・固定・機能回復を目的とします。
外傷処置に強みを持つ点が特徴です。
重要な視点
手技療法の効果は、
- 技術の巧拙
- 施術者と患者の信頼関係
- 安心感
- 身体への理解
- 神経系の状態
など多くの要素に左右されます。
慢性痛の場合、
「構造を治す」というより、
神経系の過敏状態を落ち着かせること
が重要になることも少なくありません。
まとめ
どの手技療法も、
万能ではありませんが、
適切に用いれば身体の回復を支える手段になります。
大切なのは、
方法の名前ではなく
「今の身体に何が起きているのか」を見極めることです。





