
超音波で見えてきた仕組み
指の関節を曲げると「ポキポキ」と音が鳴ることがあります。
この音の正体については長い間さまざまな説がありました。
- 関節内の気泡
- 靭帯が伸びる音
- 癒着がはがれる音
- 気泡の移動
などが挙げられてきました。
近年、アメリカ・カリフォルニア大学デイビス校の研究グループが、
超音波画像と音声を同時に記録することで検証を行いました。
その結果、
関節内に気泡が「できる瞬間」に音が発生している
ことが確認されました。
音=悪いこと、ではない
関節内には滑液という液体があり、
そこに溶け込んでいるガスが急激な圧力変化によって気泡化します。
この気泡形成が「ポキッ」という音として聞こえるのです。
多くの場合、これは生理的な現象であり、
それ自体が関節を傷めるという証拠は今のところ明確ではありません。
ただし、注意点もある
無理に力をかけて鳴らすことを繰り返したり、
痛みを伴う場合は別です。
痛みがある場合は、
- 関節周囲の機能異常
- 筋緊張
- 神経の過敏
などが関与している可能性があります。
音そのものよりも、
痛みの有無が重要です。
「音が怖い」が痛みを強めることも
施術中に
「ポキポキ鳴るのが怖い」と言われることがあります。
しかし、音を過度に気にして体をかばい続けると、
- 身体への意識が過剰になる
- 神経系が警戒モードになる
- 小さな刺激も強く感じやすくなる
といったことが起こる場合があります。
慢性痛では特に、
「害のない刺激を害だと予測してしまうこと」
が痛みの持続に関与することがあります。
まとめ
関節のポキポキ音の多くは、
関節内の気泡形成による生理的な現象です。
音が鳴ること自体を過度に心配する必要はありません。
大切なのは、
- 痛みがあるかどうか
- 日常生活に支障があるかどうか
です。
音よりも、身体の状態を見ていきましょう。



