
なぜ検索すると悪化する人がいるのか
痛みが出ると、多くの方がまず検索します。
「腰椎ヘルニア 末期」
「脊柱管狭窄症 手術しないと歩けない」
「股関節 変形 一生治らない」
ですが、検索結果の上位に出てくるのは
“最も深刻なケース”であることが多いのです。
人間は危険情報に強く反応するようにできています。
これは生存本能です。
しかしこの本能が、時に回復の妨げになります。
不安は痛みを増幅させる
痛みは単なる損傷ではありません。
国際疼痛学会は、痛みを
「感覚かつ情動の不快な体験」と定義しています。
つまり痛みは“体験”です。
不安が強くなると、
・交感神経が過緊張
・注意が痛みに集中
・痛み閾値が低下
という変化が起こります。
これを知らずに
「悪いものが入っている」と思い込むと、
身体はその予測通りに反応してしまうのです。
ノーシーボ効果という現象
薬で症状が良くなる現象をプラセボ効果といいます。
その逆に、
「悪くなる」と思い込むことで悪化する現象を
ノーシーボ効果といいます。
・医師の強い言葉
・家族の心配
・ネットの最悪情報
これらは無意識に身体へ影響します。
これは気のせいではありません。
脳の予測システムが働いているのです。
世界では痛みの考え方が変わっている
かつては
「骨が変形しているから痛い」
「神経が圧迫されているから痛い」
という“損傷モデル”が中心でした。
しかし現在、世界的には
生物心理社会的疼痛モデルが主流になっています。
実際、椎間板ヘルニアは
多くの場合自然吸収することがわかっています。
画像所見と痛みは一致しないことも
数多く報告されています。
日本でも変化は始まっていますが、
一般の医療現場に浸透するには時間がかかります。
そのため、情報のアップデートに差が生じることがあります。
検索をやめる勇気
回復する人に共通することがあります。
それは、
「信頼できる情報を選び、行動する」
という姿勢です。
検索し続けるのではなく、
・できる範囲で動く
・生活を整える
・安心できる専門家に相談する
このほうが回復は早いことが多いのです。
まとめ
最悪のケースを読んで不安になるのは自然なことです。
ですが、
不安は痛みを強める要因になり得ます。
正しく知ることは安心につながります。
そして安心は、回復を後押しします。
痛みは、あなたの身体が壊れている証拠とは限りません。
必要なのは恐れることではなく、理解することです。





