
埼玉県内から両手両足のしびれで来院
埼玉県内からお越しのAさん。
1か月ほど前から首の痛みと両手のしびれ、さらに腰痛と両足のしびれが出現しました。来院の1週間前から症状が強まり、不安も増していたとのことです。ちょうどその頃、強いストレスを感じる出来事があったそうです。
興味深いことに、「受診しよう」と決めた直後から少し楽になったとお話しされました。いわゆるプラシーボ効果と呼ばれるものかもしれません。安心感や見通しが立つこと自体が、身体の緊張を和らげることは少なくありません。
初見時、神経脱落症状は認められませんでした。
頚部では胸鎖乳突筋の浮腫と複数の圧痛点があり、腰部は伸展制限がある程度。神経障害を疑う所見は見られませんでした。
施術直後は大きな変化を感じなかったようですが、翌日から明らかに軽減。2回目の施術時には反応もさらに良好でした。このままいけば、あと数回で安定していきそうです(もちろん、すべての方が同様に早期改善するわけではありません)。
しびれや痛みは「神経の異常」だけではありません
痛みやしびれの原因は多岐にわたりますが、臨床で多く見られるのは、筋肉・靭帯・皮膚などの緊張が続くことでポリモーダル受容器(侵害受容器)が過敏化しているケースです。
代表的な流れは次のようなものです。
交感神経の緊張
↓
皮膚・筋肉・靭帯の緊張
↓
局所循環の低下
↓
ポリモーダル受容器の興奮
↓
筋緊張のさらなる亢進
↓
循環不全の持続
↓
痛み・しびれの増強
(このサイクルが繰り返される)
ストレスや不安が加わると、このループはより強固になります。
「神経のせい」と決めつけない
症状が広範囲に出ると、「神経がやられているのでは」と考えがちです。しかし実際には、過緊張状態にある筋や軟部組織が原因で感覚異常が起こっているケースも少なくありません。
生物学的な損傷だけを原因と考えてしまうと、改善の選択肢が狭まります。
ですが多くの場合、適切なアプローチを行えば身体は反応します。その反応がきっかけとなり、回復の流れが生まれます。
両手両足のしびれ=即、重度の神経障害とは限りません。
身体全体の緊張状態を丁寧に評価することが、遠回りのようで近道になることも多いのです。



