手技療法の種類と特徴― それぞれ何を目的としているのか ―

手技療法の種類と特徴

日本や世界には、さまざまな手技療法があります。
名称は違っても、多くは「身体に触れることで回復を促す」という共通点を持っています。

まず大切なのは、

どれが正しいかではなく、何を目的にしているのかを理解することです。


手技療法とは

手技療法とは、手や指を用いて身体に触れ、
筋肉・関節・神経系などに働きかける方法の総称です。

その目的は大きく分けて、

  1. 筋緊張の調整
  2. 関節可動域の改善
  3. 神経系の再調整
  4. リラクゼーション
  5. 身体感覚の再教育

に分類できます。

以下、代表的なものを整理していきます。


指圧

指圧は、指や手のひらで圧を加える方法です。
東洋医学の経絡理論を背景とするものもありますが、

現代的に捉えると、

  • 圧刺激による筋緊張の調整
  • 自律神経への影響
  • 鎮痛抑制系の賦活

が主な作用と考えられます。

リラクゼーション効果が高い点が特徴です。


カイロプラクティック

主に関節、特に脊椎の可動性に着目した療法です。

「歪みを治す」というより、

関節運動の制限を改善し、神経系の反応を整える
という理解の方が適切でしょう。

ただし、技術や理論体系は多様で、
科学的裏付けの程度にも幅があります。


マッサージ

筋肉や皮膚への機械的刺激によって、

  • 血流促進
  • 筋緊張緩和
  • リラクゼーション

を目的とします。

慢性痛においては、

安心感や身体感覚の再獲得という側面も重要です。


リフレクソロジー

足部刺激を通して全身へ影響を与えるという理論に基づきます。

科学的エビデンスには議論がありますが、
リラクゼーションやストレス軽減効果は一定数報告されています。


オステオパシー

身体を一つの統合体として捉える思想を持つ療法です。

筋骨格系だけでなく内臓・神経系との関連も重視します。

思想的には、生物心理社会モデルに近い部分もあります。


PNF

神経筋促通法。
リハビリ領域で用いられ、神経系の働きを利用して運動機能を改善します。

スポーツ・機能回復分野で広く活用されています。


AKA-博田法

関節包内運動(滑り・回旋など)の異常に着目し、
微細な調整を行う日本発祥の方法です。

関節由来の疼痛へのアプローチとして知られています。


関節モビライゼーション

関節の可動域を改善するための軽い反復運動です。
リハビリテーション領域で広く用いられます。


気功

呼吸と意識を用いた心身調整法です。

科学的説明は難しい部分もありますが、
呼吸法・自律神経調整という観点で再解釈できます。


柔道整復術

日本独自の手技療法で、
運動器の損傷に対する整復・固定・機能回復を目的とします。

外傷処置に強みを持つ点が特徴です。


重要な視点

手技療法の効果は、

  • 技術の巧拙
  • 施術者と患者の信頼関係
  • 安心感
  • 身体への理解
  • 神経系の状態

など多くの要素に左右されます。

慢性痛の場合、
「構造を治す」というより、

神経系の過敏状態を落ち着かせること
が重要になることも少なくありません。


まとめ

どの手技療法も、

万能ではありませんが、
適切に用いれば身体の回復を支える手段になります。

大切なのは、

方法の名前ではなく
「今の身体に何が起きているのか」を見極めることです。

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