
腰痛診療ガイドラインの改定
昨年末、腰痛診療ガイドラインの改訂が新聞などで報道されました。
「慢性腰痛には安静より運動」
「腰痛にストレス関与、安静は有効と限らず」
こうした内容が広く取り上げられたこともあり、ご存じの方も増えてきています。
現場としては、とてもありがたいことです。
患者さんとの共通理解があると、治療もよりスムーズに進みます。
このような有益な情報が、今後さらに広く報道されることを願っています。
安静は本当に最善なのか?
急性腰痛を対象としたランダム化比較試験(RCT)では、
安静群、運動群、日常生活を継続する群の3群に分けて経過を比較しました。
その結果、最も早く回復したのは日常生活を継続した群であり、
最も回復が遅れたのは安静群でした。
「まずは安静に」という考え方が、必ずしも回復を早めるわけではないことが示されています。
The treatment of acute low back pain--bed rest, exercises, or ordinary activity?
PubMed:https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/7823996/
自然に治るが、慢性化もある
急性腰痛の多くは自然軽快します。
しかし一部は慢性化することもあります。
だからこそ、痛みを放置せず、適切にコントロールすることが重要です。
過度に怖がらず、しかし放置もしない。
できる範囲で日常生活を続ける――
このバランスが大切です。
まとめ
「安静が一番」という時代は、少しずつ変わりつつあります。
身体は、適切な刺激の中で回復していきます。
正しい情報が広まることで、不必要な不安や誤解が減ることを願っています。
参考文献・参考記事
参考:The treatment of acute low back pain--bed rest, exercises, or ordinary activity?
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/7823996/
参考:日経ヘルス「慢性腰痛には安静より運動」
https://www.nikkei.com/article/DGXNASFK2703B_X20C13A3000000/
参考:日本経済新聞「腰痛にストレス関与 安静、有効と限らず」
https://www.nikkei.com/article/DGXNASDG3000L_Q2A231C1CR8000/



