椎間板ヘルニアとは椎骨と椎骨の間にある椎間板が突出し、神経を圧迫する病気とされています。
この椎間板ヘルニアが突出して神経を圧迫すると痛みやしびれが発生すると言ったのは今から100年以上前Goldthwaitが始まりだと考えられますが(腰椎椎間板ヘルニア診療ガイドライン参照)生理学の発達や、腰痛のない健常者にもかなりの高率で椎間板ヘルニアが映し出される、手術してもしなくても数年後は同じことなどから椎間板ヘルニアが痛みを発生させるのは疑わしいといった考え方に変化してきています。
1995年にボルボ賞を受賞した研究論文では、腰痛未経験者の76%に椎間板ヘルニアが見つかったといいます。
生理学で有名な熊澤孝朗先生の著書「痛みを知る」では
「神経線維は通常その末端の受容器からの信号を伝えるものであって、その途中が興奮を起こす様なことはありません。」とあります。
神経を圧迫して起こるのは麻痺であって痛みやしびれではないのですね。
ではなぜ痛みやしびれが起こるのか。
その多くは筋膜性疼痛症候群(MPSやトリガーポイント)といって、筋肉が過緊張して元に戻らなくなった状態なのです。
重い物を長い時間持ち続けていたり、つま先立つで生活していると痛くなったりしびれたりするでしょう。
ですから、椎間板ヘルニアだと言われたからといって麻痺の症状がなければ恐れおののくことはありません。
病名を告げられ、不安や恐怖が頭を支配すると回復しづらくなってしまいます。
思い込みの力はとても強く体に作用します。
下記の記事はガンではなかったにもかかわらず、ガン宣告された後に気落ちして死んでいったことなどが書かれています。
人間は「思い込み」だけでも死んでしまう!
http://toyokeizai.net/articles/-/77748?page=2
ではどうしたら良いのか?
NHKの「ためしてガッテン」や、先日のNHKスペシャル腰痛治療革命~見えてきた痛みのメカニズム~」でも椎間板ヘルニアは心配ないと言っています。
NHKためしてガッテン 脅威の回復腰の痛み
NHKスペシャル 腰痛治療革命~見えてきた痛みのメカニズム~
まずはこれらを参考に、時代遅れの古い考え方を捨て、新しい考え方を脳にインストールしてください。
それだけで治っていく方がいると思います。
それでも治らなければ、筋肉が緊張しすぎて硬くなってしまった状態ですから、ほぐしてあげれば良いのです。
方法は色々とありますね。
時代遅れの古い考え方に囚われることなく、新しい知識を吸収すれば考え方が変わって行動も変わっていきます。
行動が変われば痛みも変わっていきますよ、きっと。