
先日「脊椎分離症」と言われ、腰痛を訴えて来院された高校生の患者さん。
本日2回目の施術でしたが、「かなり楽になった」とのこと。診察室に入ってくる表情も、初回とはまるで違い、明るさが戻っていました。
もう大丈夫そうですね。
レントゲンで分離症と言われた高校球児
彼は野球部に所属しています。
腰痛で整形外科を受診し、レントゲン撮影の結果「脊椎分離症」と説明を受けたそうです。
初診時は言葉も少なく、将来を悲観しているように見えました。
「疲労骨折だから治らないのではないか」
「野球は続けられないのではないか」
そんな不安があったのだと思います。
分離していても、必ずしも痛くない
脊椎分離症は疲労骨折と説明されます。
発症直後であれば痛みを伴うこともあります。
しかし時間が経過したものは、必ずしも痛みの原因とは言えません。
腰痛のない人にも分離症は同程度に存在することが報告されています(Bigos SJ ほか)。
つまり、「分離している=痛い」とは限らないのです。
不安は痛みを強める
気持ちが落ち込んでいると、
- 筋肉は緊張しやすくなり
- 神経系は過敏になり
- 回復への反応も鈍くなりやすい
初診時、彼には時間をかけて説明しました。
- 分離症は腰痛のない人にも見られること
- 画像所見と症状は一致しないこと
- 痛みは「電気現象」であり、変形そのものではないこと
理解が進むと、身体の反応も変わります。
痛みで夢をあきらめないでほしい
私も高校時代は野球部でしたが、
学校側の事情で続けられなかった経験があります。
だからこそ、
「診断名」で未来を閉ざしてほしくないのです。
腰椎椎間板ヘルニア、脊柱管狭窄症、脊椎分離症、すべり症、変形性脊椎症――
それらの診断名の背景に、実は筋肉の痛みや神経系の過敏が関わっていることは少なくありません。
痛みの難民にならないために
制度や慣習の問題もあります。
しかし、少なくとも私たちは「構造だけが原因ではない」という視点を持つことができます。
痛みを正しく理解することは、
回復の第一歩です。
一緒に学びながら、
可能性を狭めない選択をしていきましょう。



