笑いと治癒力 ― 痛みは何を教えてくれているのか

ノーマン・カズンズ『笑いと治癒力』

ノーマン・カズンズは著書『笑いと治癒力』の中で、こう述べています。

痛みの多くは自己限定的であり、
常に重大な健康不良のしるしとは限らない。
むしろ緊張、ストレス、怒り、睡眠不足、生活習慣の乱れなど、
現代社会の悪条件の結果として生じることが多い。
痛みを除く最善の道は、その原因となる悪条件を取り除くことである。

示唆に富む言葉です。


■ 痛みの多くは「自己限定的」

多くの痛みは、一定の経過を経て自然に落ち着いていきます。

もちろんすべてではありませんが、
痛み=必ず重大な損傷
とは限りません。

ここを理解するだけでも、不安は和らぎます。


■ 痛みとストレスは深く関係する

痛みは単なる組織損傷ではなく、
神経系の反応です。

不安
恐怖
怒り
欲求不満
睡眠不足

こうした心理社会的要因は、
自律神経や筋緊張を介して痛みに影響します。

緊張するとお腹が痛くなる。
大事な場面で下痢をする。

誰もが経験する現象です。

それと同じことが、
筋肉や関節周囲でも起こります。


■ 実際の臨床でも起きていること

本日も、反応が思わしくなかった方に

「何か不安やストレスはありませんか?」

と伺ったところ、いくつか抱えている問題がありました。

それを話しただけで
「少し楽になった」とおっしゃいました。

珍しいことではありません。

痛みは外からの刺激にもよく反応しますが、
内側の緊張が緩むことでも変化します。


■ なかなか改善しない痛みの場合

どこへ行っても良くならない、
何をしても変わらない。

その場合、

「生物学的な損傷が続いている」

よりも、

「心理社会的要因が痛みを持続させている」

可能性を考える必要があります。

これは精神論ではありません。

神経生理学的な反応です。


■ 痛みはメッセージでもある

内に秘めた怒りや不安は、
身体の緊張を高め、
生理機能に影響を与えます。

その結果として、
痛みという形で現れることがあります。

治療がうまくいくかどうかは、
この視点を持てるかどうかで大きく変わります。


痛みを敵とみなすのではなく、
生活や心の状態を見直すサインと捉える。

この事実に、
私たちはそろそろ本気で向き合う時期に来ているのかもしれません。

痛みの九十%ぐらいは自己限定生であるということ、痛みは常に健康不良のしるしとは限らないということ、また痛みはたいていの場合、緊張、ストレス、煩悶、怠情、倦怠、欲求不満、内攻した怒り、睡眠不足、暴飲暴食、不均衡な食事、喫煙、運動不足、換気不足、その他現代社会で人体が遭遇する一切の悪条件の結果であることなどについての知識ははるかに乏しい。痛みを除く最善の道は、その原因となっている悪条件を除くことだが、痛みについてのあらゆる事実の中でこれほどおざなりにされている事実はない。

ノーマン・カズンズ著「笑いと治癒力」より

痛みは自己限定生で、特に治療しなくてもある一定の経過を経て終息する事が多いということですね。

痛みはストレスととても関係があります。(不安、恐怖など)このブログを見てうちにいらっしゃった方にはそれを説明しやすいですが、それ以外の方は説明しづらいですね。

大抵の方はストレス=心理社会的要因を複数お持ちです。

これが原因で各種症状で悩まされるのが一番多いんです。大抵の方はこの話をしなくても治療すれば軽快しますから、それをきっかけに治癒していくものです。痛みは外からの刺激に良く反応しますからね。

どこへ行っても改善しない、なにをしてもダメという方は生物学的損傷が痛みを引き起こすことは稀であること、心理社会的要因が原因で起こされるものが多いということを理解する必要があります。

本日も3度の治療で反応が悪かった方に不安やストレスに感じていることはないかと聞いたところ、色々とありました。その事を話した途端に少し楽になったそうです。

そうです、痛みは内に秘めた怒りや不安が生理的機能を傷害して発生するものが多いのです。緊張して下痢したり具合が悪くなったことあるでしょう?

治療が成功するか失敗するかはここを理解できるかできないかにかかっていると言っても問題ないぐらい、これは重要な事なのです。

この事実にいい加減に気づく時がきています。

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