
- 日本の腰痛患者はこの30年で約1.6倍に増加
- 多くの腰痛は重い病気ではない
- 原因が特定できなくても改善は可能
- 多くは筋肉内の痛みセンサーの過敏化
目次
腰痛とは
腰痛とは、文字どおり「腰の痛み」です。
日本では約2000万人が腰痛に悩んでいるといわれています。
厚生労働省の調査でも、この30年間で腰痛患者は約1.6倍に増加しています。
今や腰痛は、誰にとっても身近な問題です。
腰痛の原因はひとつではない
かつては、
- 腰椎椎間板ヘルニア
- 脊柱管狭窄症
- 骨の変形
といった「画像上の異常」が原因と考えられてきました。
しかし現在では、これらの変化は痛みのない健康な人にも普通に見られることがわかっています。
つまり、
画像に写っている=痛みの原因
ではないのです。
腰痛は“複合要因”
多くの腰痛は単純な原因ではなく、さまざまな要因が絡み合っています。
例として:
- 運動不足/運動しすぎ
- 睡眠不足
- ストレス
- 栄養状態
- うつ状態
- 仕事や家庭の問題
- 過去のトラウマ
- 肥満や痩せすぎ
これらが重なり合い、最終的に筋肉の緊張が持続し、
筋肉内の痛みセンサーが過敏になります。
これが多くの腰痛の正体です。
原因が分からなくても改善できる
「原因が複雑なら治らないのでは?」
そう思われるかもしれません。
しかし、原因が不明でも対処できる疾患はたくさんあります。
例えば高血圧の9割は“本態性高血圧”(原因不明)です。
腰痛も同じです。
原因が完全に分からなくても、改善は可能です。
多くの腰痛は筋肉の過緊張
がん・感染症・内臓疾患などを除けば、
多くは筋肉の過緊張による痛みセンサーの過敏化です。
まず行うべきことは、
- 痛みを鎮静化する
- 筋肉の緊張を整える
施術や運動療法、生活改善などが有効です。
改善しにくい場合に考えること
施術で一時的に軽くなるがすぐ戻る場合や、改善が乏しい場合は、
- 貧血や栄養状態
- 関節リウマチなどの膠原病
- 甲状腺機能
- 神経疾患(パーキンソン病など)
- 心理的要因
- 薬の副作用
などを検討します。
見逃してはいけない危険信号(レッドフラッグ)
以下がある場合は早急に医療機関へ:
- 発熱
- どの姿勢でも楽にならない
- 痛みが増悪していく
- 尿失禁
- 進行する麻痺
重篤な疾患の可能性があります。
自分でできる腰痛対策
した方がよいこと
1. 日常生活を続ける
安静にしすぎると慢性化率・再発率が上がります。
無理のない範囲で動きましょう。
2. 睡眠を確保する
日本人は世界的に睡眠時間が短い傾向があります。
目安は7時間。
3. 痛みについて正しく知る
多くの腰痛は重い病気ではありません。
「知ること」は安心につながります。
4. 痛みを過度に意識しない
痛みを繰り返し想像・言語化すると、脳の痛み処理領域が活性化します(プライミング効果)。
5. 楽しいことに没頭する
慢性痛では扁桃体が興奮しやすくなります。
楽しさや安心感は前頭葉を活性化し、回復を助けます。
しない方がよいこと
- 過度な安静
- 痛みの話を繰り返す
- 古い「損傷モデル」に固執する
考え方は身体に影響します。
心が緊張すれば、筋肉も緊張します。
まとめ
- 腰痛は非常に多い
- 多くは重い病気ではない
- 原因は複合的
- 多くは筋肉内の痛みセンサーの過敏化
- 原因が不明でも改善は可能
腰痛は「壊れている」のではなく、
過敏になっている状態であることが多いのです。



