ストレートネックとは首の骨(頚椎)が湾曲を失って真っ直ぐになる状態のことを言いますが、症状が無くてもストレートネックは普通に映し出されますし、あまり「ストレートネック」の言葉に踊らされるのはどうかと思います。
散々不安を煽ったあとにじゃあこれを買うと良いよなんてサイトもたくさんあり、掲載されている内容を鵜呑みにするのは少し考えたほうがいいでしょう。
目次
ストレートネックとは
ストレートネックとは、首の骨(頚椎)の生理的前弯が消失し、真っすぐになった状態を指す言葉です。
ストレートネックと肩こりに関係はあるのか
ネットで検索すればストレートネックに関する情報は多く、見ているとストレートネック=肩こり頭痛の原因と認識してしまいそうですが、はたしてそうなのでしょうか?
ここでは頚椎の状態と痛みを調べた二つの論文を紹介します。
ストレートネック(テキストネック)と痛みに関連がないとされる研究
この研究では18歳から21歳のテキストネック(ストレートネック)と首の痛みに関連があるかどうかを調査したものです。
リオデジャネイロ州の18歳から21歳の150人を対象に観察横断的研究を行ったが、テキストネック(ストレートネック)と首の痛みの間に関連は見られなかったとしています。
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/29306972
頚椎の前弯と首の痛みには関連性が無い
この研究は45歳以上における首の痛みの存在と正常な頸部前弯の変化との間の相関関係を調べたものです。
ボランティア177人が参加し、頚椎の横から撮影されたレントゲン写真が使用され、過去12ヶ月の首の痛みと障害について尋ねられた。
結果は頚椎の矢状方向の整列と首の痛みとの間に関連性が見られなかったということです。
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/17115202
これら二つの研究では首の骨の整列が真っ直ぐでも、そうでなくても痛みとは関係が見られなかったとされていますね。
実際に痛みが無くてもレントゲン写真上ストレートネックな方はたくさんいますし、いわゆる「正常な彎曲」がある人でも痛い人はたくさんいるんです。
であればストレートネックは肩こり頭痛の原因だとするのはちょっと考えたほうがよさそうです。