痛みから気を逸らすのも、立派な治療です。

近隣よりお越しのAさん。少し前に草むしりをしていて痛めてしまいました。腰痛と左足にしびれがあります。腰椎椎間板ヘルニアと言われたそうです。

うちにいらっしゃった時は腰の伸展制限があるくらいで、神経脱落症状はありませんでした。先日5回目の治療をしましたが、最初に比べて9割ほど回復したそうです。

よほどの事がない限りもう大丈夫でしょう。

痛みやしびれは大部分が関節胞や靭帯、筋肉や皮膚にある痛みセンサー(侵害受容器)が興奮する事により発生します。

重いものを手で長く持ち続けると手がしびれると思いますが、そんな経験した事ありませんか?筋肉の緊張が続くとしびれるのです。皆さんが神経の症状だと思い込んでるのはほとんどこれです。反応が良い場合、即座に回復する事も少なくありません。

 

長くなりましたが、本題に。

いろんな事をして痛みから気を逸らすのも、立派な治療です。

注射をしたり、薬を飲んだり、手技療法をするばかりが治療ではありません。

読書して痛みの知識を修得する。旅行に行くなどして環境を変えてみる。温泉に入ってゆっくりする。できないと思っていた事を勇気を持って実行してみる。

これらは全て痛みの治療になり得ます。

痛みは見えませんから、痛みがある時はとても不安になります。そして痛みの事ばかり考えてしまう。

痛みに関連する言葉や、痛みの刺激が組合わさると痛みが増強する事があります。これをプライミング効果といいます。

ですから普段から痛みの事ばかり考えていたり、痛いと口に出したりすると痛みの経験と合わさって痛みが強くなるのです。ですからなるべく痛みから気を逸らす必要があります。

痛みでできない、痛みが怖くて動けない → ×

痛くてもできる、頑張って少しでも動いてみる → ○

といった感じで勇気を持って動いてみましょう。余程激痛で動けない場合は別ですが、安静は痛みを強くしやすいのです。最初は近くを散歩する位で良いと思います。動けると自信がついてきたら徐々に遠出してみては。歩くと痛くなる方は休み休み休憩しながら頑張りましょう。

行ってみたい観光地の写真を眺めて楽しい事を想像したり、ネットで調べるのも楽しいですね。

人は何かに集中していると痛みが緩和したり、忘れている事が多々あります。そんな経験ありませんか?

身体を動かしたり、楽しい事を考えたり、麻酔や手技療法を受けて痛みが緩和している時間を持つ。これが痛みのサイクルから抜け出すには大事なのだと思います。

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