腰痛に関係する4つの因子

肥満・喫煙・飲酒・抑うつ

海外ニュースで紹介されていた報告では、
肥満・喫煙・飲酒・抑うつ状態が腰痛と関連している可能性が示されています。

さらに臨床現場で見逃せないのが「外傷歴」です。
転倒や交通事故、スポーツ外傷、過去の手術なども、腰痛の長期化に関わることがあります。


① 肥満

体重増加は腰への機械的負担を高めます。
しかしそれだけではありません。

脂肪組織は炎症性物質を分泌するため、慢性的な軽度炎症状態を作りやすいことが知られています。
「荷重ストレス+炎症体質」という二重の影響が考えられます。


② 喫煙

喫煙は血流を低下させ、組織の修復力を下げます。
さらに中枢神経系にも影響し、痛みを感じやすい状態を作る可能性があります。

慢性腰痛と喫煙の関連は、複数の疫学研究で報告されています。


③ 飲酒

適量ならリラックス効果もありますが、過量飲酒は睡眠の質を低下させます。
睡眠不足は痛覚過敏を引き起こし、慢性痛を悪循環に導くことがあります。


④ 抑うつ

抑うつ状態は、痛みの認知や脳内の疼痛調整機構に影響を与えます。
同じ身体状態でも、痛みが強く感じられることがあります。

心理的因子は「気のせい」ではなく、神経生理学的に説明できる要素です。


⑤ 外傷(転倒・事故・手術歴など)

外傷は確かにきっかけになります。
しかし重要なのは「外傷そのもの」よりも、その後に残る影響です。

  • 組織の瘢痕化
  • 神経系の過敏化
  • 防御的な動作パターンの固定

これらが組み合わさることで、痛みが慢性化することがあります。

外傷=一生痛い、ではありません。
外傷後の機能回復と神経系の再調整が鍵になります。


視点は“損傷”から“全体”へ

腰痛は「どこかが壊れたから起こる」という単純な問題ではありません。

身体的因子
心理的因子
社会的因子

が相互に影響し合うと考えるのが
生物心理社会的疼痛モデル です。

  • 体重や炎症
  • 喫煙や飲酒
  • 抑うつやストレス
  • 外傷歴
  • 職場環境や人間関係

これらが複雑に絡み合い、痛みを形成します。


生活を整えることも治療の一部

体重管理
禁煙
節酒
睡眠の改善
ストレスケア
適切な運動
外傷後の機能回復

これらは「精神論」ではありません。
神経系の感受性を下げ、回復を促すための科学的アプローチです。

腰痛が長引いている場合、
身体だけでなく生活全体を少し見直してみることも一つの選択肢です。

痛みは、損傷のサインであることもあれば、
生活全体からのメッセージであることもあります。

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