目次
原因・セルフケア・受診の目安をわかりやすく解説
肩こりは、日本人の多くが経験する身近な不調のひとつです。
デスクワークやスマートフォンの使用が増えた現代では、慢性的な肩こりに悩む方も少なくありません。
一般的には「肩の筋肉が硬くなること」が原因と考えられていますが、実際にはそれだけでは説明できないことも多くあります。
姿勢、目の疲れ、ストレス、睡眠不足、運動不足、呼吸の浅さなど、さまざまな要因が重なって肩こりは起こります。
このページでは、
- 肩こりの原因
- 慢性化する理由
- 自分でできる対処法
- 医療機関で確認したほうがよい症状
などを、わかりやすく整理して解説します。
肩こりとは?
肩こりとは、主に
首から肩、背中にかけて感じる重だるさ・張り・痛み・違和感
などを指す言葉です。
人によって感じ方はさまざまで、
- 肩が重い
- 首から背中が張る
- 肩が石のように硬い
- 頭痛を伴う
- 目の奥が疲れる
などの症状として現れることがあります。
また、肩こりは単に筋肉が硬くなるだけでなく、
- 神経の働き
- 血流
- 自律神経
- 心理的ストレス
などの影響も受けるため、人によって原因や改善方法が異なることも多い症状です。
肩こりはなぜ起こるのか
肩こりの原因は一つではなく、いくつかの要因が重なって起こることが多いと考えられています。
ここでは代表的なものを紹介します。
長時間同じ姿勢を続ける
デスクワークやスマートフォンの使用などで、長時間同じ姿勢を続けると、首や肩の筋肉は常に働き続けることになります。
例えば、
- パソコン作業
- スマートフォン操作
- 車の運転
- 家事や育児
などは、肩こりの原因になりやすい生活習慣です。
筋肉を動かす機会が少なくなると血流も低下し、張りやだるさとして感じやすくなります。
目の疲れ・集中のしすぎ
パソコンやスマートフォンの画面を長時間見続けると、目の筋肉が疲労します。
目の疲れは首や肩の筋肉の緊張とも関係しており、結果として肩こりを感じやすくなります。
また、集中していると
- 呼吸が浅くなる
- 身体が無意識に力む
といった状態が続き、これも肩こりを起こす要因になります。
ストレスや緊張
精神的なストレスも肩こりに影響します。
人はストレスを感じると、
- 無意識に身体に力が入る
- 呼吸が浅くなる
- 噛みしめや食いしばりが起こる
などの反応が起こります。
このような状態が続くと、首や肩の筋肉が緊張しやすくなり、肩こりとして感じられることがあります。
睡眠不足や疲労の蓄積
身体は睡眠中に回復します。
睡眠が不足すると
- 筋肉の回復が不十分になる
- 疲労が蓄積する
- 痛みに敏感になりやすい
などの状態が起こり、肩こりが長引きやすくなります。
運動不足
身体を動かす機会が少ないと、筋肉や関節の動きが小さくなり、血流も低下しやすくなります。
特に現代は
- 座り仕事
- 移動は車
- 運動習慣がない
という生活の方も多く、これが肩こりの原因になることがあります。
肩以外の問題が関係していることもある
肩こりは「肩だけ」の問題ではない場合もあります。
例えば、
- 首
- 背中
- 肋骨
- 腕
- 呼吸の動き
などの影響を受けて肩こりが起こることもあります。
また、筋肉や筋膜のトラブル(筋膜性疼痛症候群:MPS)によって肩こりのような症状が現れることもあります。
内臓の病気や全身の状態が関係することもある
肩こりの多くは、姿勢や筋肉の疲労など生活習慣が関係して起こります。
しかし中には、内臓の病気や全身の状態が影響して肩こりとして感じられる場合もあります。
例えば次のようなものです。
- 高血圧
- 心筋梗塞などの心臓の病気
- 肺がんなど胸部の病気
- 胃潰瘍などの消化器の病気
- 強いストレスや精神的な不調
こうした場合は、
- 胸の違和感
- 息苦しさ
- 強い倦怠感
- 食欲低下
- 気分の落ち込み
など、肩こり以外の症状を伴うことが多いのが特徴です。
普段と違う強い症状がある場合は、医療機関での確認が大切です。
肩こりが慢性化する理由
肩こりは一度起こると、慢性的に続いてしまうことがあります。
その背景にはいくつかの要因があります。
例えば
- つらいので動かさなくなる
- 姿勢や生活習慣が変わらない
- ストレスが続く
- 身体の緊張が抜けにくい
といった状態です。
肩こりが続くと
肩が気になる → 身体が緊張する → さらに肩がつらくなる
という悪循環が起こることもあります。
そのため、肩こりを改善するには、肩だけでなく生活全体を見直すことが大切になります。
こんな肩こりは医療機関での確認が必要です
多くの肩こりは生活習慣や筋肉の疲労が関係していますが、次のような場合は医療機関での確認をおすすめします。
- 急激に強い痛みが出た
- 手のしびれや脱力が強い
- 胸の痛みや息苦しさがある
- 発熱を伴う
- 外傷後に強い痛みが続く
- 夜も眠れないほどの痛み
- 原因不明の体重減少や強い倦怠感
このような症状がある場合には、無理をせず専門の医療機関で相談することが大切です。
肩こりに対して自分でできること
肩こりを軽減するために、日常生活でできることもあります。
例えば
- 長時間同じ姿勢を続けない
- 軽い運動や散歩を取り入れる
- 深呼吸を意識する
- 目を休ませる
- 睡眠をしっかりとる
- 身体を温める
などです。
また、強く揉みすぎると逆に刺激が強くなり、症状が長引くこともあります。
無理のない範囲で身体を動かすことが大切です。
当院では肩こりをどのように考えるか
肩こりは、単に「肩の筋肉が硬くなっているだけ」と考えられることが多い症状です。
しかし実際には、肩だけではなく身体全体のバランスや生活習慣が関係していることも少なくありません。
当院では、首や背中、腕の動き、呼吸の状態、生活習慣なども含めて身体全体の状態を確認しながら施術を行っています。
実際に、
「マッサージを受けてもすぐ戻ってしまう」
という肩こりを経験している方も多いのではないでしょうか。
こうした肩こりの背景に、筋膜性疼痛症候群(MPS) が関係していることがあります。
筋膜性疼痛症候群とは、筋肉や筋膜の中にできた トリガーポイント(痛みの引き金となるポイント) によって痛みが起こる状態です。
このトリガーポイントは、痛みを感じている場所とは別の場所に存在することもあります。
そのため、肩だけを揉んでもなかなか改善しないことがあります。
そのため当院では、痛みの出ている場所だけでなく、身体全体の状態を確認しながら施術を行っています。
筋膜性疼痛症候群(MPS)については、こちらの記事でも詳しく解説しています。
→ MPS記事へ
肩こりに関する関連記事
肩こりにはさまざまな原因があります。
より詳しい内容は、以下の記事でも解説しています。
- ストレートネックと肩こり
- 何度ほぐしても戻る肩こりの正体─筋膜・血液・神経から考える「本当に楽になる道」
- 肩こりと頭痛の関係
- 糖質の過剰摂取と筋肉痛
- 肩こりと噛みしめ・食いしばり
- 肩こりと頭痛
- 筋膜性疼痛症候群(MPS)とは
まとめ
肩こりは多くの人が経験する身近な症状ですが、その原因は一つではありません。
姿勢、目の疲れ、ストレス、睡眠不足、運動不足など、さまざまな要因が重なって起こります。
また、まれに内臓の病気や全身の状態が関係している場合もあります。
肩こりが続く場合は、肩だけを見るのではなく、生活習慣や身体全体の状態を見直すことが大切です。


