腰痛の患者さんが増え続けているそうです。
国民生活基礎調査によると過去30年で腰痛の患者さんが約1,6倍に増加しています。

なぜそうなってしまったのでしょうか。

病院や整形外科へ行くとレントゲンをまず撮られると思いますが、今までは画像上骨の変形や椎間板の狭小化、神経への圧迫で痛みの原因を説明してきましたが、腰痛のある方とない方の画像を撮り比べたりしてもどちらにも椎間板の狭小化や骨の変形、ヘルニアや脊柱管狭窄などはあり、それでは説明がつかなくなってきたので考え方が変わってきています。

■1985年~1995年に発表された腰痛疾患と画像検査に関する論文672件をレビューした結果、画像所見と腰痛との間に関連があるという証拠は見出せなかった。レッドフラッグのない腰痛患者の画像検査は無意味である可能性大。http://1.usa.gov/mwyvVG

レッドフラッグとは危険信号のことで、何度か載せていますが

・発症時20歳未満か55歳以上
・激しい外傷歴
・徐々に痛みが発生
・ガンの既往歴
・進行性の絶え間ない痛み
・原因不明の体重減少
・体の調子が全体的に悪い
・糖尿病
・腰部の手術歴
・胸が痛い
・尿路感染症の既往
・尿道カテーテルの留置、非合法薬物の注射、HIV陽性、免疫抑制剤の使用
・背骨を叩くと激痛
・体が変形している
・長期間に渡る副腎皮質ホルモンの使用歴
・発熱
・尿が出ない、便失禁がある
・前屈みになれない状態が3ヶ月以上続いている

これらがない限りレントゲンやMRIの画像検査は痛みとは関係が無い場合が多いと言われています。

ところが「骨が変形している」とか「神経を圧迫している」などと言われてしまうと余計な不安や恐怖を感じてしまうものです。この恐怖と不安が慢性化へ大きく関係しているんですよね。

日本の痛み医療は海外から比べると大分遅れていて、まだまだ多くの人は

背骨の変形、神経への圧迫=痛みの原因

と思い込んでいます。
実際に話していてもこの「思い込み」から抜けられない方がとても多いと感じています。病院で言われるのですから信じてしまうのも仕方のないことなのですが。

上にも書きましたが、痛みのない方と痛みがある方を画像検査で撮り比べても同程度変形や神経への圧迫は見つかるもので、腰痛未経験の方の腰をMRI撮影したら76%に椎間板ヘルニアが見つかったなんてこともあります。

ではどうしたら良いのでしょうか。

まずは危険信号(レッドフラッグ)のない腰痛の場合は重大な脊椎の病変はない可能性が高く、時間と共に改善してきます。

それでも改善しないで長期化するようであればイエローフラッグ、ブルーフラッグ、ブラックフラッグをチェックしてみましょう。

イエローフラッグ、ブルーフラッグ、ブラックフラッグとは心理学的行動学的因子、社会的経済的因子、職業的因子のことで、悩み、不適切な対処、医原病的、人間関係、仕事の満足度、雇用形態、企業の姿勢などです。

長くなったのでまた次回

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