■低体温者:6割が筋トレで正常値に 高齢者88人で研究 岩坂・関西医科大名誉教授 /大阪 2019年6月25日 (火)配信毎日新聞社 

 高齢者がトレーニングマシンなどを使った運動に約2年間取り組んだ結果、低体温だった人の約6割が正常体温になったという研究成果を関西医科大名誉教授(循環器内科)で鶴見緑地病院(守口市)の名誉院長、岩坂壽二さんがまとめた。

筋肉量が増えるなどして体内での熱生産が進み、平熱が上がったとみられる。
体温が低いと免疫力が下がり、生活の質の低下につながる。
岩坂さんは、健康寿命を延ばすため、適度な運動で筋肉量を増やし、平熱を正常値で維持することが大切だと呼びかけている。

 7月に大阪で開かれる日本心臓リハビリテーション学会の学術集会で発表する。

 研究は2015年12月から約2年間、同病院のリハビリ施設に通った研究開始時76歳から96歳の88人(男性33人、女性55人)を対象とした。通所を途中でやめるなどした280人は除外した。88人のうち、日本人の平均の平熱とされる36.2度以下の60人を低体温群、36.3度以上の28人を正常体温群とした。

 筋力マシンやバイクこぎ、体操など約3時間半のメニューを週2、3回取り組んだ結果、低体温群のうち39人(65%)が正常体温になった。平均の平熱は36.0度から36.3度に上昇し、体重、筋肉量の平均値も微増した。アンケート調査でも、歩行中のつまづきや転倒などが少なくなったと感じている人がいずれも半分を超えた。

 低体温群で正常体温にならなかった21人も平均体温が36.1度になり、筋肉量の平均値は変化なかったが、体重の平均値は増えた。

 一方で正常体温群から低体温に転じた人も5人いた。この5人の平均値では筋肉量が5%、体重は7%、それぞれ減った。

 一部の研究によると1957年の日本人の平熱は36.98度だったが、近年では36.2度と下がっている。岩坂さんは、生活が便利になったことに伴い筋肉量が減ったことが原因だと分析。「体温は簡易簡便に計測できる健康方法であり、健康の指標の一つとしてもっと活用されるべきだ」と話す。

毎日新聞
created by Rinker
現代書林
¥1,404 (2019/07/21 04:37:06時点 Amazon調べ-詳細)
pickup記事
おすすめの記事