医療者の言葉が痛みを作り出す「呪い」となる

このプラセボ効果の真逆とも言える作用が「ノーシーボ効果」です。

ノーシーボ効果というのは、「これは体に悪そうだ」と思うことで実際に何らかの症状を起こす現象を指すもので、ある種の「呪い」のようなものと考えてもいいかもしれません。そんなこと本当にあるの?と思うかもしれませんが、こんな興味深い実験があります。

ドイツのマインツ大学の研究によると、147人の被験者に「電磁波の健康被害」に関するテレビ番組を見せた後、無線インターネットの装置(WiFi)を作動させたところ、54パーセントの人が番組で紹介されたような電磁波の健康被害の症状を示しました。

ところが、実はその装置はダミーであり、実際には電波も電磁波も出していなかったのです。

つまり、被験者の57パーセントは「電磁波は体に悪そうだ」という思いによって、自らの症状を作り出していたのです。

また、アメリカのコロンビア大学の実験では、催眠状態にした被験者に「これから額にアイロンで触れる」と宣言してから鉛筆の先で額に触れると、その被験者が「熱い!」と叫び、額には水ぶくれができるという現象が確認されています。この実験はその後4回繰り返され、いずれもまったく同じ結果が得られたそうです。

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