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糖分の入った飲み物の摂取量は、がんリスクに比例する可能性が明らかになった。砂糖を入れた飲料はもちろんのこと、100%果汁飲料も同様とのことだ。仏・パリ13大学の研究。

糖分入り飲料の制限で、がんにかかる人が減る?-糖分入り飲料の摂取量が多いほど、がんリスクが高まる可能性が示された。慎重な判断が必要ではあるが、今回の研究結果は、糖分入り飲料への課税
や販売規制、摂取の制限によってがん発症数の減少につながり得るいう証拠を、また一つ増やしたことになる。

この数十年間で、糖分入り飲料の摂取は世界中で増えており、肥満リスクとの関係は明らかである。肥満は多種のがんの強いリスク因子であると考えられているが、糖分入り飲料とがんリスクの関係に
ついての研究はいまだ限られている。

そこで研究者らは、糖分入り飲料(加糖飲料と100%果汁飲料)、人工甘味料入り(ダイエット)飲料と、がんリスク(全がん、乳がん、前立腺がん、大腸がん)との関係について調べた。対象者は、フランスの「NutriNet-Sante」コホート研究に参加していた健康な成人約10万1千人で、参加開始時の平均年齢は42歳だった。

対象者にはオンライン食事調査票への記入を複数回行ってもらい、3300もの飲食物の習慣的摂取量を把握、最大9年間の追跡を行った。がんの罹患状況については、自己申告されたものを医療記録
で確認し、健康保険の全国データベースとリンクした。また、年齢、性別、学歴、がんの家族歴、喫煙状況、身体活動レベルなど、がんに対するいくつかの既知の危険因子を考慮に入れてデータを解析した。

その結果、糖分入り飲料の摂取量が1日あたり100ml増えるごとに、全がんリスクが18%、乳がんリスクが22%増加することが示された。糖分入り飲料の内訳をみても、加糖飲料と100%果汁飲料のいずれもが全がんリスク上昇と関連していた。一方で、前立腺がんと大腸がんとの関連はみられなかったのだが、今回の対象者では全体的に、これらの部位のがんの発症数は少なかったという。

対照的に、人工甘味料入り飲料はいずれのがんとの関連性もみられなかった。ただし、対象者の人工甘味料入り飲料の摂取量は比較的少なかったことから、この結果の解釈には注意が必要だ、と研究者は警告している。

今回の結果の要因として考えられるのは、糖分入り飲料に含まれる糖分が、内臓脂肪の蓄積や血糖値、炎症マーカーに影響したことだ。これらはみな、がんリスクの上昇と関連している。添加物も無縁ではないかもしれない、とのことだ。

この研究は観察研究ながら、大規模なものであることや、様々な交絡因子による調整後も結果がほとんど変わらなかったことから、精査に耐えうるものであることが示唆されている。

https://www.bmj.com/content/366/bmj.l2408

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